“俥”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
くるま97.8%
ぐるま2.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
馬鹿野郎ばかやらうなにをしてる。まるで文句もんくわからないから、巖谷いはやくるまけつけて、もううちてゐるんだ。うつそりめ、なにをしてる。
春着 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
私たちは時間にくるまで牛込の家を出た。暑い日であった。メリンスの風呂敷包みの骨壺入りの箱を膝に載せて弟の俥は先きに立った。
父の葬式 (新字新仮名) / 葛西善蔵(著)
ツイこの頃も社(毎日新聞社)で沼南が、何かの話のついでに僕はマダかかぐるまを置いた事がない、イツデモ辻俥で用を足すというンのだ。
三十年前の島田沼南 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
はれくもりまたつきとなり、かぜとなり——ゆきには途絶とだえる——往來わうらいのなかを、がた/\ぐるまも、車上しやじやうにして、悠暢いうちやうと、はなとりきつゝとほる。……
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)