“悠暢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ゆうちょう75.0%
のんびり10.0%
ゆつたり10.0%
いうちやう5.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは風情じゃ……と居士も、巾着きんちゃくじめの煙草入の口を解いて、葡萄ぶどう栗鼠りす高彫たかぼりした銀煙管ぎせるで、悠暢ゆうちょうとしてうまそうにんでいました。
半島一奇抄 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
私が現在住んでいるのはその一部である。元園町はとしごとに栄えてゆくと同時に、獅子を呼んで小児に見せてやろうなどという悠暢のんびりした人はだんだんに亡びてしまった。
思い出草 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
新聞を見て了つて、起きようかナと思ふと、先づ床の中から兩腕を出して、思ひ切つて悠暢ゆつたり身延のび/\をする。
菊池君 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
はれくもりまたつきとなり、かぜとなり——ゆきには途絶とだえる——往來わうらいのなかを、がた/\ぐるまも、車上しやじやうにして、悠暢いうちやうと、はなとりきつゝとほる。……
麻を刈る (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)