“高彫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
たかぼり85.7%
たかぼ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
これは風情じゃ……と居士も、巾着きんちゃくじめの煙草入の口を解いて、葡萄ぶどう栗鼠りす高彫たかぼりした銀煙管ぎせるで、悠暢ゆうちょうとしてうまそうにんでいました。
半島一奇抄 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
この刀なんぞもその一つじゃ、よく見て置かっしゃれ、鞘はこの通り梨子地……つば象眼ぞうがん扇面散せんめんちらし、縁頭ふちがしらはこれ朧銀ろうぎんで松に鷹の高彫たかぼり目貫めぬきは浪に鯉で金無垢きんむくじゃ
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)
作りは父の好みで、彼女の爲めにとりの歳にちなんで金無垢きんむくの雞の高彫たかぼりを目貫めぬきに浮き出させ、鞘は梨子地なしぢで、黒に金絲を混ぜたふさ付きの下げ緒が長く垂れ、赤地金襴の袋に入つてゐる。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)