“梨子地”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なしじ85.7%
なしぢ14.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
私は祖父の古い梨子地なしじかみしもというのも見ました。祖母の縫取模様の衣類や帯、父の若い時に着た革羽織かわばおりというのも見ました。
虫干し (新字新仮名) / 鷹野つぎ(著)
白い髪が、綿のように伸び、あぎとにも、伸びたひげが光ってみえる。それへ、梨子地なしじ烏帽子えぼしをかむり、領送使のすすめる輿こしのうえに身をまかせた。輿へ移る前
親鸞 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
作りは父の好みで、彼女の爲めにとりの歳にちなんで金無垢きんむくの雞の高彫たかぼりを目貫めぬきに浮き出させ、鞘は梨子地なしぢで、黒に金絲を混ぜたふさ付きの下げ緒が長く垂れ、赤地金襴の袋に入つてゐる。
天満宮 (旧字旧仮名) / 上司小剣(著)