“因”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
31.3%
もと25.3%
ちな20.7%
ちなみ12.0%
いん2.9%
よっ1.6%
よつ1.3%
おこ0.7%
そこ0.4%
とら0.4%
(他:15)3.4%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“因”を含む作品のジャンル比率
歴史 > 地理・地誌・紀行 > 日本18.4%
文学 > 日本文学 > 小説 物語6.5%
文学 > 日本文学 > 詩歌2.1%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
いざとなると容赦ようしゃ未練みれんもない代りには、人にって取り扱をかえるような軽薄な態度はすこしも見せない。
草枕 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
ゆえに人事を詠ぜんとする場合にも、なお人事の特色とすべき時間を写さずして空間を写すは俳句の性質のしからしむるにる。
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
奥方の縁故にかされての邪曲よこしまなお計らいがもとで父君が廃黜はいちゅつき目にお遇いなされた折り
雪の宿り (新字新仮名) / 神西清(著)
奥方の縁故にかされての邪曲よこしまなお計らひがもとで父君が廃黜はいちゅつき目にお遇ひなされた折り
雪の宿り (新字旧仮名) / 神西清(著)
——ちなみに——この遺書は内容を厳秘にして小生の旧友藤波弁護士に委託しましたもので藤波自身もこの内容を存じません。
暗黒公使 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
狂言の文左衛門は、この頃遊所で香以を今紀文ととなえ出したにちなんで、この名をりて香以を写したものである。
細木香以 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
ちなみに記す、ヨブのこの死を慕う語と似たるものを聖書中に求むれば、エレミヤ記二十章十四節以下の如きはそれである)。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
ちなみに、『土御門泰重卿記』に依れば京の御所では公卿くげ衆が清凉殿の屋根から大阪城の火の手を見物して居たと云う。
大阪夏之陣 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
この夏(元禄七年であった)——彼が、国許から転役を命じられて、江戸づめに廻されて来た理由も、そのごつい浪人骨がいんを為していた。
濞かみ浪人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
それは、多分に彼の変態性の欲望が原因したのであったが、職業とする所の趣味道楽が、ひどくかたまったことも一部のいんをなしていた。
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
よって金貸の豪商に対しては、武士の威厳も何も無く、番頭風情に対しても、頭を下げて、腫物にさわるようにしていたのである。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
是等これらの理由によって、吉岡忠一は𤢖を以て蒙古人の子孫と認めた。この以上の考證は、の識者を待つのである。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
よつて母ととも遠江とほたふみ国井伊谷に至り、しうとの菅沼治郎右衛門忠久の家に寓す。
聞書抄:第二盲目物語 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
しかして國沴こくてん一偈いちげつくなんぢ流水りうすゐかへるをおくるべしとて、よつぎんじてふ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
何しろすさまじい権幕でしたからねえ——事のおこりってのは、何ァに大した事じゃありません。
象牙の牌 (新字新仮名) / 渡辺温(著)
などといわれるあのことばなのである。棋盤きばんの上での戯れによく使われるが、おこりはやはり兵学上の語だろうと思う。聖賢の語は、こう率直でない。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
そこの雑誌とふのは、半紙はんし両截ふたつぎり廿枚にぢうまい卅枚さんぢうまい綴合とぢあはせて
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そこで、今迄いまゝで毎月まいげつ三銭さんせんかの会費くわいひであつたのが、にはかに十せん引上ひきあげて
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
その時ショパンをとらえた不安と恐怖が、傑作「雨滴あまだれの前奏曲」になったのだと言われている。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
どんなに冷淡で厳格な人でも——時にはリストの敵でさえも、ついには彼にとらえられて、その渇仰者かつごうしゃの一人にならずにはいられなかったのである。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
あれ淤岐おきの島にありて、このくにに度らまくほりすれども、度らむよしなかりしかば、海の鰐を欺きて言はく、われいましと競ひてやからの多き少きを計らむ。
彼の陰に在りて起れる事、又は見るべからざる人の心に浮べる事どもは、貫一の知るよしもあらねど、片時へんじもその目の忘れざる宮の様子の常に変れるを見出みいださんはかたき事にあらず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
如何に殊勝に聴ゆるにもせよ、宣教師にリビングストーン氏的の精神を見ることあたはず、説教者にパウルノックスの元気旺せずんば是れ唯よりて線を画くのみ、いづくんぞ活動飛舞の精神的革命を行ふを得ん、さなきだに御祭主義なる日本人を促して教会を建て
然して後に天皇のたまはく、朕がこども各異腹にして生る。然れども今ひとつ母同産おもはらからの如くてめぐましむ。則ちみそのひもひらきて、その六皇子を抱きたまふ。よりて以て盟ひてのたまはく、若しちかひたがはば、たちまちに朕が身をうしなはむ。
大和古寺風物誌 (新字新仮名) / 亀井勝一郎(著)
はじめ何の爲に悶々するのか解らなかツたが、軈がて其のわけがハツキリ頭に映ツて來る。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
風早學士は、其の薄暗い物象と陰影とをみまはして、一種耐へ難い悲哀の感に打たれた……彼自身にも何んの所故わけか、わけが解らなかツたけれども、其の感觸は深刻に彼の胸をけづる。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
つまり、魚心堂先生の釣りは、先生の哲学てつがくであり、ぜんであり、思索しさくであり、生活である——こういうやかましいいわれから来て、魚心堂先生の名もある訳……。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
子路率爾そつじとしてこたえて曰く、千乗の国大国の間にはさまりて加うるに師旅しりょを以てしかさぬるに饑饉ききんを以てせんとき、ゆうこれをおさめば、三年に及ばんころ、勇ありみちを知らしめん。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
渋江氏が本所亀沢町の家を立ち退こうとして、最も処置にくるしんだのは妙了尼の身の上であった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
(十三) 有子曰く、信、義に近きときは、ことむべきなり。恭、礼に近きときは、恥辱に遠ざかる。したしむところ其の親を失わざるときは亦とうとぶべきなり。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
ちたみにしるす南岳が四谷の旧居は荒木町絃歌げんかの地と接し今岡田とかよべる酒楼の立てるところなり。
礫川徜徉記 (新字旧仮名) / 永井荷風(著)
ちなみに曰く、馬琴は童話をワラベモノガタリとませている。
『グリム童話集』序 (新字新仮名) / 金田鬼一(著)
幾分いくぶんこゝろなぐさむるよすがともならんとかんがへたので、わたくし兩人ふたり引連ひきつれて
公重民事之盛意、而可臣僚不啻、封内民人大幸福也、よって其事於冊尾云。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
コノ四国ハ、二十年余ノ兵乱ニツテ、民屋ミンヲクハ兵火ニカカリ、村里ソンリノ業ハ破レ、田野ハ芒草バウサウオホハレ、五年三年ノ間ハ、ナホ、耕農モ整ハズ、五穀ノ満ツル日モナカラン。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)