“因”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
30.7%
もと24.7%
ちな20.1%
ちなみ13.3%
いん3.1%
よつ1.9%
よっ1.5%
より0.8%
おこ0.6%
そこ0.4%
(他:14)2.9%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼がいま読んでいる書物を取り上げたのもその職権にるもので、書物はこの事件を取り調べているうちに死人の小屋の中から発見されたのであった。
彼の脳髄が如何計いかばかり数学的なるやは彼の書きしものがこと/″\く条理整然として恰も幾何学の答式を見るが如くなるにりて知らる。
明治文学史 (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
相州さうしう小田原をだはらまち電車鐵道でんしやてつだう待合まちあひの、茶店ちやみせ亭主ていしゆことばれば
城の石垣 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
女房の話では、仏のももの繃帯まで解いて見たんだそうだが、あのきずもとで、そこから破傷風の黴菌ばいきんが入って死んだと言うから
呪の金剛石 (新字新仮名) / 野村胡堂(著)
それがもとというわけでもないでしょうが、井田さんはその後間もなくぶらぶら病いで床について、その年の十月にとうとういけなくなってしまいました。
青蛙堂鬼談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
で、じつは喧嘩のもとのつまるつまらないは、傍観者や後人の言うことで、当人同士は、喧嘩するくらいだからもちろんつまらなくてはできない。
寛永相合傘 (新字新仮名) / 林不忘(著)
しめっぽい風の絶え間ない圧迫を顔に感じながら、ゆっくり歩いて、神話にちなんだ像が欄干についている橋を渡ると、しばらく港づたいに進んだ。
——なおまた、八の吉字にちなんで、米八石、絹八匹、檀紙だんし八束、薬八袋、白布八反、うるしおけ綿わたこり、砂金八両。
源頼朝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
ちなみに正木博士の自殺原因に就ては遺書等も見当らぬらしく、下宿の書庫机上等も平生の通りに整頓してあって何等の異状をも認めなかったそうである。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ちなみにいふ、平湯はたしかに一年中あるであらうが、白骨も上高地も雪の來るのを終りとして宿を閉ぢて、一同悉く麓の里に降つてしまふのである。
さればかゝるはかなき冊子さうしに此 御神の事をしるすはいともかしこけれど、逃入村にごろむらちなみによりてこゝに書載かきのす。
さればかゝるはかなき冊子さうしに此 御神の事をしるすはいともかしこけれど、逃入村にごろむらちなみによりてこゝに書載かきのす。
それは、多分に彼の変態性の欲望が原因したのであったが、職業とする所の趣味道楽が、ひどくかたまったことも一部のいんをなしていた。
電気風呂の怪死事件 (新字新仮名) / 海野十三(著)
一円で買った菓子折を大事にかかえていんしまといのように細い町並を抜けると、一月の寒く冷たい青い海が漠々と果てもなく広がっていた。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
この夏(元禄七年であった)——彼が、国許から転役を命じられて、江戸づめに廻されて来た理由も、そのごつい浪人骨がいんを為していた。
濞かみ浪人 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかして國沴こくてん一偈いちげつくなんぢ流水りうすゐかへるをおくるべしとて、よつぎんじてふ。
唐模様 (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
吾人は世の詩人がかくの如くなるをとがむる者に非ず、然れども若し是を以て一種の哲学となし、よつて以て人事を律せんとするに至つては即ち大声叱呼して其非を鳴さゞるを得ず
凡神的唯心的傾向に就て (新字旧仮名) / 山路愛山(著)
其方儀嘉川家嫡子ちやくしの身分を以て常々不行跡ふぎやうせきの由沙汰有之の處當時たうじ病氣びやうきにて存命もはかり難き由是によつて全快まで親類しんるゐへ御預仰付らる
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
従って、狐は人間に化けるどころか、修煉しゅうれんよっては仙人ともなり、あるいは天狐などというものにもなり得ることになっている。
妖怪漫談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
よって金貸の豪商に対しては、武士の威厳も何も無く、番頭風情に対しても、頭を下げて、腫物にさわるようにしていたのである。
鳴雪自叙伝 (新字新仮名) / 内藤鳴雪(著)
是等これらの理由によって、吉岡忠一は𤢖を以て蒙古人の子孫と認めた。この以上の考證は、の識者を待つのである。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
百余年をてもはいせざりしが、のちくにのみだれたるによりてこれを火葬くわさうせしとぞ。
百余年をてもはいせざりしが、のちくにのみだれたるによりてこれを火葬くわさうせしとぞ。
如何に殊勝に聴ゆるにもせよ、宣教師にリビングストーン氏的の精神を見ることあたはず、説教者にパウルノックスの元気旺せずんば是れ唯よりて線を画くのみ、いづくんぞ活動飛舞の精神的革命を行ふを得ん、さなきだに御祭主義なる日本人を促して教会を建て
などといわれるあのことばなのである。棋盤きばんの上での戯れによく使われるが、おこりはやはり兵学上の語だろうと思う。聖賢の語は、こう率直でない。
新書太閤記:09 第九分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
何しろすさまじい権幕でしたからねえ——事のおこりってのは、何ァに大した事じゃありません。
象牙の牌 (新字新仮名) / 渡辺温(著)
しようのない奴にはちがいないけれども、あいつがこうなったおこりをよく考えて見ると、何でもないんだ。ただ不平だからだ。じゃなぜ不平だというと、金が取れないからだ。ところがあいつは愚図ぐずでもなし、馬鹿でもなし、相当な頭を持ってるんだからね。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
そこで、今迄いまゝで毎月まいげつ三銭さんせんかの会費くわいひであつたのが、にはかに十せん引上ひきあげて
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そこの雑誌とふのは、半紙はんし両截ふたつぎり廿枚にぢうまい卅枚さんぢうまい綴合とぢあはせて
硯友社の沿革 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
そこで、そのむすめが、うや/\しくおぼんせて、その釜敷かましきつてる。
廓そだち (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
どんなに冷淡で厳格な人でも——時にはリストの敵でさえも、ついには彼にとらえられて、その渇仰者かつごうしゃの一人にならずにはいられなかったのである。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
その時ショパンをとらえた不安と恐怖が、傑作「雨滴あまだれの前奏曲」になったのだと言われている。
楽聖物語 (新字新仮名) / 野村胡堂野村あらえびす(著)
しかるに彼らはヨブの哀哭の語に接してその言辞にとらえられてその心裡しんりを解するあたわず、ますます彼らの推測の正当なりしを悟り、ここにヨブを責めてそのひそかなる罪を懺悔せしめ、以て彼をもとの恩恵の中に引き戻さんと計ったのである。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
あれ淤岐おきの島にありて、このくにに度らまくほりすれども、度らむよしなかりしかば、海の鰐を欺きて言はく、われいましと競ひてやからの多き少きを計らむ。
彼の陰に在りて起れる事、又は見るべからざる人の心に浮べる事どもは、貫一の知るよしもあらねど、片時へんじもその目の忘れざる宮の様子の常に変れるを見出みいださんはかたき事にあらず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
風早學士は、其の薄暗い物象と陰影とをみまはして、一種耐へ難い悲哀の感に打たれた……彼自身にも何んの所故わけか、わけが解らなかツたけれども、其の感觸は深刻に彼の胸をけづる。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
はじめ何の爲に悶々するのか解らなかツたが、軈がて其のわけがハツキリ頭に映ツて來る。
平民の娘 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
つまり、魚心堂先生の釣りは、先生の哲学てつがくであり、ぜんであり、思索しさくであり、生活である——こういうやかましいいわれから来て、魚心堂先生の名もある訳……。
魔像:新版大岡政談 (新字新仮名) / 林不忘(著)
子路率爾そつじとしてこたえて曰く、千乗の国大国の間にはさまりて加うるに師旅しりょを以てしかさぬるに饑饉ききんを以てせんとき、ゆうこれをおさめば、三年に及ばんころ、勇ありみちを知らしめん。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
渋江氏が本所亀沢町の家を立ち退こうとして、最も処置にくるしんだのは妙了尼の身の上であった。
渋江抽斎 (新字新仮名) / 森鴎外(著)
(十三) 有子曰く、信、義に近きときは、ことむべきなり。恭、礼に近きときは、恥辱に遠ざかる。したしむところ其の親を失わざるときは亦とうとぶべきなり。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
ちなみに曰く、馬琴は童話をワラベモノガタリとませている。
『グリム童話集』序 (新字新仮名) / 金田鬼一(著)
幾分いくぶんこゝろなぐさむるよすがともならんとかんがへたので、わたくし兩人ふたり引連ひきつれて
公重民事之盛意、而可臣僚不啻、封内民人大幸福也、よって其事於冊尾云。
法窓夜話:02 法窓夜話 (新字新仮名) / 穂積陳重(著)
コノ四国ハ、二十年余ノ兵乱ニツテ、民屋ミンヲクハ兵火ニカカリ、村里ソンリノ業ハ破レ、田野ハ芒草バウサウオホハレ、五年三年ノ間ハ、ナホ、耕農モ整ハズ、五穀ノ満ツル日モナカラン。
新書太閤記:11 第十一分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)