“因縁”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いんねん88.5%
いんえん3.7%
ゆかり2.3%
いわれ1.8%
いはれ0.9%
わけ0.5%
ちなみ0.5%
ひんねん0.5%
よすが0.5%
ゐんねん0.5%
インエン0.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
僕になぜ澄江堂などと号するかと尋ねる人がある。なぜと言ふほどの因縁はない。唯いつか漫然と澄江堂と号してしまつたのである。
続澄江堂雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
しかも其の因縁糾纏錯雑して、果報の惨苦悲酸なる、而して其の影響の、刻毒なる、或は杳渺たる、奇も太甚しというべし。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
「不動丸」「天神丸」「妙法丸」などは日頃信心する神佛に因縁のある名である。「青峰丸」「清通丸」に至つては唯彼等の語彙の貧しい事を示すに止る。
海郷風物記 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
小宮山は、聞きませんでもその因縁を知っておりましょう、けれども、思うさま心の内を話さして、とにかく慰めてやりたい心。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
であるから人の困厄を見れぱ、其人が何人であらうと、憎悪するの因縁さへ無くば、則ち同情を表する十年の交友と一般なのである。
空知川の岸辺 (新字旧仮名) / 国木田独歩(著)
乾雲、坤竜の二刀、まことに天下の逸品には相違ない。だが、この刀がそれほど高名なのは、べつに因縁があるのだと人はいいあった。
丹下左膳:01 乾雲坤竜の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
妙「お師匠はん何んひゃか深川辺の者やとひゅうて、十八九になる娘で御座えまふが、誠に因縁が悪いはら、尼に成りたいと申ひて来まひたが、如何まひょう」
ちけむ因縁も知らずあしびきの山の奥より石原の見ゆ
つゆじも (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
新造巡洋艦愛兒日出雄少年かの因縁あるく「」と命名されてるのは仔細のあるではありませんか。
恩愛」オンナイ、「難有」ナンヌ、「仁和」ニンナ、「輪廻」リンネ、「因縁」インネン、「顔淵」ガンネン。
国語音韻の変遷 (新字新仮名) / 橋本進吉(著)