因縁いわれ)” の例文
小宮山は、聞きませんでもその因縁いわれを知っておりましょう、けれども、思うさま心の内を話さして、とにかく慰めてやりたい心。
湯女の魂 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
「帰れと云ってあるに何故またやって来た、俺はお前達に報謝する因縁いわれがない、帰れ」と云って叱った。
長者 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
何のため? 因縁いわれのある人を隠まうため。もとよりそれに相違はなかろうが、ただそれだけか。それにしては物好き過ぎる。酔興過ぎる。といわなければならない。
つづれ烏羽玉 (新字新仮名) / 林不忘(著)
「知らないはずよ、わたしだって、ここへ来て初めて土地の人から、その因縁いわれを聞いたのだから」
大菩薩峠:14 お銀様の巻 (新字新仮名) / 中里介山(著)