“よし”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ヨシ
語句割合
38.5%
13.4%
10.2%
5.1%
4.2%
3.2%
2.5%
由緒2.0%
1.9%
仮令1.5%
1.5%
1.2%
1.2%
縱令0.8%
0.8%
由縁0.8%
0.7%
0.7%
0.5%
0.5%
0.3%
可也0.3%
可矣0.3%
廃止0.3%
0.3%
0.3%
0.3%
余資0.3%
善哉0.3%
0.3%
好矣0.3%
来由0.3%
0.3%
0.3%
0.2%
0.2%
中止0.2%
事故0.2%
0.2%
余紙0.2%
便宜0.2%
0.2%
假令0.2%
原由0.2%
0.2%
廢止0.2%
所由0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
0.2%
縁由0.2%
0.2%
0.2%
諾矣0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
火に行く先をふさがれて、ぜひなくかごを休めていると、そこへそちと、もう一人、よしありげな女子おなごとが、気を失って引きずられてきた
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
しかし片岡という武士は、さすがに、同宿のよしみある浪人の悲運を、見殺しに出来ないと思ったか、夢中のように、紙帳へ斬り付けた。
血曼陀羅紙帳武士 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
盛り上げた土に柳の木が半分も埋まっているかと思うと、一方は低いあしよしの水たまりがまだ残っていて、白い星の影がけている。
宮本武蔵:06 空の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
我は出でしものをよしとす、されど汝何を信ずるや、また何によりてかく信ずるにいたれるや、今これを我に述ぶべし。 一二一—一二三
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
隋起って南北両朝の諸国を統一するに至り、推古天皇は久し振りに小野妹子を遣わして、さらに国際間のよしみを通ぜしめ給うたのであった。
国号の由来 (新字新仮名) / 喜田貞吉(著)
なにとして今日けふはとうなじばすこゝろおなおもてのおたか路次口ろじぐちかへりみつ家内かないのぞきつよしさまはどうでもお留守るすらしく御相談ごさうだんすることやまほどあるを
別れ霜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
「どうも廻り廻って悪い場所に来たもんじゃなア」と師父ブラウンが窓越しに灰緑色のよしや銀色の川波を眺めながら云った。
こちらは白虎山の由緒よしある旧家で、昼、おぬしが村の居酒屋で出会ったのはご舎弟のほうで独火星の孔亮こうりょうとよばれ、そちらはご総領の毛頭星の孔明こうめいと仰っしゃるお方だ
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
其の頃葭葦よしあしえて居たのを埋立うめたったから葭原よしわらというのだが、後に江戸繁昌を祝してよしの字を書いて、吉原と読ませるんだという事を聞いてるが
私は家人に「御宅おたくでは、こんなに昼間鼠が騒ぎますか」と訊ねて「いいえ、そんな事はありません」と云う様なことを聞いた事も度々たびたびある、仮令よし、それが鼠としても
頭上の響 (新字新仮名) / 北村四海(著)
よしよ。今じゃあ痛くもなんともないが、打たれた時にあ痛かったよ。だって布袋竹ほていちく釣竿つりざおのよくしなやつでもってピューッと一ツやられたのだもの。
雁坂越 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
河野こうのよしさんが生まれた年だから、もうかれこれ十四五年の昔になる。自分もまだやっと十か十三ぐらいであったろう。
竜舌蘭 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
〔目を〕神はその創造の御業みわざよしとし給ふのみならず、常に萬物の安寧秩序を顧み給ふ
神曲:03 天堂 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
讀書どくしよかれ病的びやうてき習慣しふくわんで、んでもおよれたところものは、れが縱令よし去年きよねん古新聞ふるしんぶんらうが、こよみであらうが、一やうえたるもののやうに、屹度きつとつてるのである。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
はじめに出した「潮来出島の真菰の中であやめ咲くとはしほらしや」の中にある出島でじまは直ぐ潮来町の真向いに見える小さい州の島で、よしや真菰が生えていた。
植物一日一題 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
由縁よしある家の娘だったであろう、顔も姿も美しく、狂女になっても品さえあり、卑しいところがないのであるから。
血煙天明陣 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
亀屋かめや旦那だんな、おれとおきちと婚礼の媒妁役なこうどやくして呉れたを恩に着せるか知らぬが貴様々々はよして下され、七七四十九が六十になってもあなたの御厄介ごやっかいになろうとはもうしませぬ、お辰は私の姪
風流仏 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
私は斯んな——くさつた南瓜かぼちやのやうな仕樣のない野郎だが、娘のお菊は生一本な育ちで、町内でも評判の孝行者で、その上珍らしいきりやうよしでしたよ。
併し風早學士は、ちつとも其樣なことに就いて考へなかつた。其がよしや何樣な人であツたとしても、彼の心に何んの衝動も感覺も無かツた。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
先生むぐらではございますが、庭も少々、裏が山つづきで風もよしまちにも隔って気楽でもございますから御保養かたがたと、たって勧めてくれたのが、同じ教子の内に頭角を抜いて
黒百合 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
多數の統治よしとせず、クロニオーンの撰び上げ
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
「僕は吾妻君を信ずる、僕は初めから彼を疑つて居たのだ、今夜もヅウ/\しく来て居るのだ、——可也よし
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
然るに現時いまの内閣の者共が何も知らないから、少しも取締が届かない——可矣よし、山木、早速桂に申し付けよう
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
これさおぬしはどうしたものだ。と言い励す得右衛門。綱は上意を承り、「親方、大人気無い、廃止よしにしましょう。 ...
活人形 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
いふに幸八は委細ゐさい承知しようちなしシテ又親方何處迄どこまで御出ときくに藤八はさればサ先はしかと知れぬが大概おほかた箱根前後ぜんごぐらゐと思へばよしと云を
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
刀を持ったなりドブリと綾瀬川へ飛び込むと、よしあしの繁った処に一艘船がつないで居りましたが、とまを揚げて立出たちいでたは荷足の仙太郎で、楫柄かじづかを振り上げて惣兵衞の横面よこつらを殴る。
と云って、妻は硝子がらすの大きなはちを持て来た。硝子は電気を絶縁する、雷よけのまじないにかぶれと謂うのだ。よしと受取って、いきなり頭にかぶった。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
横になるよりこころよねむりけるが、妾は一度ひとたび渡韓とかんせば、生きて再び故国ここくの土を踏むべきにあらず、彼ら同志にして、果して遊廓に遊ばんほどの余資よしあらば、これをば借りて、みちすがら郷里に立ち寄り
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
ことに参りたる甲斐はありけり、菩薩も定めしかゝる折のかゝる所作しよさをば善哉よしとして必ず納受なふじゆし玉ふなるべし、今宵の心の澄み切りたる此のすゞしさを何に比へん、あまりに有り難くも尊く覚ゆれば
二日物語 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
最後いやはてに來ましし大穴牟遲の神、その菟を見て、「何とかも汝が泣き伏せる」とのりたまひしに、菟答へて言さく「あれ淤岐おきの島にありて、このくにに度らまくほりすれども、度らむよしなかりしかば、 ...
好矣よしおらが一番先に信者になつて、村の衆の鼻毛を抜いてやらうと、初めて松太郎の話を聴いた晩に寝床の中で度胸を決めて了つたのだ。
赤痢 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
あるじ越後は米のよき国ときけばことさらにひなんとて、もみ五六十粒あたへたるを国へ持かへりて事の来由よしを申て 邦君はうくんに奉りしを、 御城内に植しめ玉ひ
第一君などの俸給では、食はずに溜めても、息子を洋行させることは出來ないが、よしや出來るとしても、さうして洋行させた子が死にでもしたらどうするのだ。女房をも餓死させては義務が立たない。
半日 (旧字旧仮名) / 森鴎外(著)
「ちょいと、文学者たちって、べにさまだの、よしさまだのって、手紙に書いてたのね。あたし、紅より、っていう手紙見て、ちょいと怒ったことがあるの。そうしたら、紅葉さんですって。」
田沢稲船 (新字新仮名) / 長谷川時雨(著)
きに病氣びやうきとばかりおもひぬれば、よしらうかぎりもなくいたましくて、醫者いしやにかゝれの、くすりめのと悋氣りんきわすれて此事このことこゝろつくしぬ。
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
うすらさびしきやうものおもはしげにて、いづ華族くわぞくであらうお化粧つくり濃厚こつてりだとよしらうふりかへりてふをみゝにもれぬらしきさまにて、れとうちながめたゞ悄然しよんぼりとしてあるにらうこゝろならず
われから (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
十年には次女よしが生れた。家譜に「文政十丁亥八月十五朝出生、名俶、よし、小久原権九郎奥方幼名を贈らる」と云つてある。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
或は参正池田家譜のよしと同人ではなからうか。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
とよがかあいそうだからお浪さんを退いてもらおうというかと思えば、もうできそうになると今度アお浪さんがかあいそう! そんなばかな事は中止よしとして、今度はお豊を後釜あとがまに据える計略ふんべつが肝心だ
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
此消息このせうそく人目ひとめせきはヾかりもなく、玉簾たまだれやすやすえて、るは邂逅たまなる令孃ひめ便たよりをさとし日毎ひごとるばかり、事故よしありげなるこヽろそこも、此處こヽにはじめて朧々おぼろ/\わかれば
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
拾ったなら拾ったにましょうが、それじゃア此の者が包を間違えてもよしんば又お前さんの懐を捜しても
所謂「巻末存余紙」の余紙よしは九けつあつて、別に清川の序の後に空白六頁がある。恐くは諸友の題言を求めむと欲したものであらう。紙は医心方を写さむがために特製した烏糸欄紙うしらんしである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「鳥が鳴くあづまの空に僥倖ふさへしに、行かんと思へど便宜よし旅費さねもなし」との述懐は、当時の都人士の憧憬あこがれるところを露骨に歌ったものであった。
既に解剖した屍體をすら平氣で而もたくみに縫合はせる位であるから、其がよし何樣どんな屍體であツても、屍體を取扱ふことなどはカラ無造作むざうさで、鳥屋が鳥を絞めるだけ苦にもしない。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
まへちひさなをんなであらうと、假令よしまたへびであらうと、それは一かう差支さしつかへないやうなものだが!とつゞけました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
事の原由よしを尋ぬるに、旗野の先住に、何某なにがしとかやひし武士ものゝふのありけるが、あやまてることありて改易となり、やしきを追はれて国境くにざかひよりぞ放たれし。
妖怪年代記 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
「だんだん人気が、悪くなるよ。よしさん、近頃は、物騒だねえ。黒船は来るし、変な浪人がうろうろするし——」
南国太平記 (新字新仮名) / 直木三十五(著)
『さうさ、だから廢止よしはうぽどい』とグリフォンがひました、あいちやんもそれには大賛成だいさんせいでした。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
また諸のかみたちに問ひたまはく、「天若日子久しく復奏かへりごとまをさず、またいづれの神を遣はして、天若日子が久しく留まれる所由よしを問はむ」
おなじ六八浅ましきつぶねなりとも、みやこは人の情もありと聞けば、かれをば京に送りやりて、六九よしある人に仕へさせたく思ふなり。我かくてあればよろづに貧しかりぬべし。
大熊山は三次郡の西方にある巌石の峨々と聳えた山で、五十丁ばかりも登った処に三よし若狭守の館の跡だと云う千畳敷と呼ぶ処があった。
魔王物語 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
その後妻は尾州藩でも学問の指南役として聞こえた宮谷家から来ているので、名古屋によしみを通じるとの疑いが菖助の上にかかっていたということである。
夜明け前:03 第二部上 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
女はただやわらかに随ひて貞信に情ふかく静なるをよしとす。
女大学評論 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
然れども後には、その伺見かきまみたまひし御心を恨みつつも、ふる心にえへずして、その御子をひたしまつるよしに因りて、そのいろと玉依毘賣に附けて、歌獻りたまひき。その歌
去年の夏川島家を追われし以来絶えて久しきかのうばのいくが、その再会の縁由よしとなれるがために病そのものの悲しむべきをも喜ばんずるまで浪子をなつかしめるありて
小説 不如帰  (新字新仮名) / 徳冨蘆花(著)
併し八も此計画の冒険に過ぎてゐるといふことを認めないわけには行かない。其上よしや首尾好く瓶を取つて来たとしても、栓を抜くのがむづかしい。
金貨 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
私はしいて議論もせず、脱走連中にしって居る者があれば、余計な事をするな、負けるからよしにしろといいめて居た位だから、福澤を評するに前朝の遺臣論も勘定が合わぬ。
福翁自伝:02 福翁自伝 (新字新仮名) / 福沢諭吉(著)
諾矣よし、善くやつた。直ぐ巖谷に逢つて女を退治してやらう。』
永井荷風といふ男 (旧字旧仮名) / 生田葵山(著)