縱令よし)” の例文
新字:縦令
縱令よし、都大路の塵芥箱ごみばこの蓋を一つ/\開けて一粒の飯を拾ひ歩くやうな、うらぶれ果てた生活に面しようと、それは若い間の少時しばらくのことで、結局は故郷があり
崖の下 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
讀書どくしよかれ病的びやうてき習慣しふくわんで、んでもおよれたところものは、れが縱令よし去年きよねん古新聞ふるしんぶんらうが、こよみであらうが、一やうえたるもののやうに、屹度きつとつてるのである。
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
縱令よし天保の法度が出なかつたとした所で、よしまたその爲めにおもてを質素にし裏を贅澤にすると云ふ樣な傾向にならなかつたとした所で、派手な冬の衣裳は周圍と調和せぬのである。
海郷風物記 (旧字旧仮名) / 木下杢太郎(著)
縱令よし、それがまつたたまごかへ邪魔じやまをしないにせよ』とつてはとは、『それにしても、わたし晝夜ちうやへび見張みはらなければならない!さうへば、わたしはこの三週間しうかんちツともひつじかげないが!』
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
あはよくば、それは奇蹟的にでも闇に咲く女の中にさうした者を探し當てようとあちこちの魔窟を毎夜のやうにほつつき歩いたこともあつた、縱令よし乞丐こじきの子であつても介意かまふまい。
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
縱令よしわたしあたまばかりしても、かたくてはなんにもならない』とおもひました。
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
縱令よし、それなら僕のこの眼を見ろ。胡魔化したつて駄目だぞ!」
業苦 (旧字旧仮名) / 嘉村礒多(著)
縱令よし屋根やねうへからちても!
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)