“因(よし)” の例文
彼の陰に在りて起れる事、又は見るべからざる人の心に浮べる事どもは、貫一の知る因(よし)もあらねど、片時(へんじ)もその目の忘れざる宮の様子の常に変れるを見出(みいだ)さんは難(かた)き事にあらず。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
最後(いやはて)に來ましし大穴牟遲の神、その菟を見て、「何とかも汝が泣き伏せる」とのりたまひしに、菟答へて言さく「僕(あれ)、淤岐(おき)の島五にありて、この地(くに)に度らまくほりすれども、度らむ因(よし)なかりしかば、 ...