“因子”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
いんし54.5%
ファクター36.4%
ファクトー9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
翌る日はこの平凡らしい、——が奇つ怪な因子いんしはらんだ行方不明事件は、一擧に妻まじい破局へ盛り上げてしまつたのです。
つまり、その一つ一つから共通した因子ファクターが発見され、しかも、それ等をある一点に帰納し綜合し去ることが出来たとしたらどうだろう。
黒死館殺人事件 (新字新仮名) / 小栗虫太郎(著)
なかば夫の評価を標準におき、半ば自分の直覚を信用して成立ったこの侮蔑ぶべつの裏には、まだひとに向って公言しない大きな因子ファクトーがあった。それは単に小林が貧乏であるという事に過ぎなかった。
明暗 (新字新仮名) / 夏目漱石(著)