トップ
>
因子
>
いんし
ふりがな文庫
“
因子
(
いんし
)” の例文
翌る日はこの平凡らしい、——が奇つ怪な
因子
(
いんし
)
を
孕
(
はら
)
んだ行方不明事件は、一擧に妻まじい破局へ盛り上げてしまつたのです。
銭形平次捕物控:163 閉された庭
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
また秘仏の
壮厳
(
しょうごん
)
よりも赤裸な人間のなかに菩提の
因子
(
いんし
)
を求めて、これに
偽
(
いつわ
)
りのない平明な教義を附したのも彼だった。
親鸞
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
其背後に必ず
或
(
ある
)
思想家なり学者なりの言説を大いなる
因子
(
いんし
)
として数へたがつてゐる傾向に見える。
点頭録
(新字旧仮名)
/
夏目漱石
(著)
そして、彼自身でそれを少しも変だと思わないところに、彼のひそかな恋情がひそんでおり、彼の将来の運命に何かの影をなげる
因子
(
いんし
)
が芽を出しかけているともいえるであろう。
次郎物語:04 第四部
(新字新仮名)
/
下村湖人
(著)
(風と
嘆息
(
たんそく
)
との
中
(
なか
)
にあらゆる世界の
因子
(
いんし
)
がある)
『春と修羅』
(新字旧仮名)
/
宮沢賢治
(著)
▼ もっと見る
千萬言を
費
(
つひや
)
したところで、呑込める筈はなく、百人に許した唇も、どんな罪惡の
因子
(
いんし
)
を持つて居るかも知れない
血統
(
ちすぢ
)
も、
花魁
(
おいらん
)
といふ名で淨化される、單純至極な考へやうには
銭形平次捕物控:330 江戸の夜光石
(旧字旧仮名)
/
野村胡堂
(著)
“因子”の意味
《名詞》
ある結果を生じさせた各々の要素の一つ。要因。
因数。
(出典:Wiktionary)
因
常用漢字
小5
部首:⼞
6画
子
常用漢字
小1
部首:⼦
3画
“因”で始まる語句
因
因縁
因果
因業
因幡
因循
因幡守
因数
因循姑息
因由