“僥倖”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぎょうこう69.6%
しあわせ12.2%
さいわい6.1%
げうかう6.1%
さいはひ2.7%
しあはせ2.0%
さいはい0.7%
ふさへ0.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
されど、人相家のいうがごとく、外貌によりてその人の身上に何年何月ごろに災難がある、僥倖ぎょうこうがある等のことの分かるはずはない。
迷信解 (新字新仮名) / 井上円了(著)
だ伊之や/\とから気狂きちがいのようで、実の親でもなか/\斯うは参らぬもので、伊之吉はまことに僥倖しあわせものでげす。
僥倖さいわいに、白昼の出水だったから、男女に死人はない。二階家はそのままで、辛うじてしのいだが、平屋はほとんど濁流の瀬に洗われた。
絵本の春 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
僥倖げうかうにも卵膜らんまく膨脹ばうちやうさせた液體みづ自分じぶんからみちもとめて包圍はうゐやぶつた。數升すうしよう液體みづほとばしつて、おどろいてよこたへた蒲團ふとんうへかさうとした。
(旧字旧仮名) / 長塚節(著)
目懸惡漢共に付込れし所僥倖さいはひ貴公樣あなたさま御庇蔭おかげを以て一命を無難に助かり候事呉々有難く候と涙を流してかたりければ旅の武士は始終しじう樣子やうす
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
初めさせし處僥倖しあはせ繁昌はんじやうして今ではまづ不足ふそくもなくくらし居りて十七歳になる娘一人まうけたり概略あらかた後藤先生の眞實しんじつに御世話下されたるわけは右申通りゆゑ今度さいはひ私が供をしながら昔しを
大岡政談 (旧字旧仮名) / 作者不詳(著)
リツプは段々に怖いと羞かしいとを忘れて、渠等の見ないを僥倖さいはいに薬酒を試めして見ると、上等の杜松子酒とせうししゆの様な味がしました。
新浦島 (新字旧仮名) / ワシントン・アーヴィング(著)
「鳥が鳴くあづまの空に僥倖ふさへしに、行かんと思へど便宜よし旅費さねもなし」との述懐は、当時の都人士の憧憬あこがれるところを露骨に歌ったものであった。