“さいわい”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:サイワイ
語句割合
85.8%
4.6%
僥倖3.2%
幸福2.5%
2.5%
0.7%
福祉0.4%
幸運0.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
さいわい雨はそこまで行かずあがったが、麦は真黒に穂が腐って、小麦の相場はきまらなかった。植付けのすんだ田でも、肥料を流された。
その年 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
「貧しき者はさいわいなり」「かなしむ者は福なり」「柔和なる者は福なり」「矜恤あわれみする者は福なり」「平和やわらぎを求むる者は福なり」
銀三十枚 (新字新仮名) / 国枝史郎(著)
刃物きれものも悪かったか横にいだぐれえだから心配しんぺえはねえ、浅傷あさでだったは勿怪もっけ僥倖さいわいなんにしても此処に居ちゃアいけねえから、早く船へお乗んなせえ。
たとえば、かねがいくらたまったら、みせをりっぱにしようかとか、また、はやく幾何いくらかになれば幸福さいわいだとむねうちえがいていたのかもしれない。
火を点ず (新字新仮名) / 小川未明(著)
そして私は、それを一々各地に問い合わせて、供述の真実であった事を立証させて頂けたらさいわいだと思います
旅客機事件 (新字新仮名) / 大庭武年(著)
五山が絶筆の韻を次いで枕山は「五門諸彦散。頼有我徒同。蓮寺以詩会。如参氷社中。」〔五門ノ諸彦散ズ/さいわいニ我ガ徒ノあつマル有リ/蓮寺詩ヲ以テ会ス/氷社ノ中ニ参ズルガ如シ〕と言っている。
下谷叢話 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
◯わが日は駅使はゆまづかい早馬使はやうまづかい、駅丁)よりもはやく、いたずらに過ぎ去りて福祉さいわいを見ず、その走ること葦船あしぶねの如く、物をつかまんとて飛びかけるわしの如し
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
また妻が信仰放棄を勧むるに会しても「なんじの言う所はおろかなる女の言う所に似たり、我ら神より福祉さいわいを受くるなれば災禍わざわいをも受けざるを得んや」(二の十)と述べてしずかに信仰の上に堅立している。
ヨブ記講演 (新字新仮名) / 内村鑑三(著)
ここのうちには幸運さいわいは来ないかもしれない