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『その年』
ふりがな文庫
『
その年
(
そのとし
)
』
雨天体操場の前へ引き出された台の上から痩せぎすな連隊長の訓辞が終り、隊列が解けはじめると、四辺のざわめきと一緒にお茂登もほっと気のゆるんだ面持で、小学生が体操のとき使う低い腰かけから立ち上った。 源一が、軍帽をぬいで、汗を拭きながら植込の方 …
著者
宮本百合子
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「宮本百合子選集 第五巻」安芸書房、1948(昭和23)年2月
文字種別
新字新仮名
読書目安時間
約29分(500文字/分)
朗読目安時間
約47分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
解
(
ほぐ
)
遽
(
あわただ
)
獅噛
(
しかみ
)
勢
(
せい
)
臥
(
ね
)
瞠
(
みは
)
馴染
(
なじみ
)
餉台
(
ちゃぶだい
)
霽
(
は
)
転
(
ころ
)
誼
(
よし
)
白湯
(
さゆ
)
棰
(
たるき
)
杜若
(
かきつばた
)
惶
(
あわ
)
幸
(
さいわい
)
屡々
(
しばしば
)
四辺
(
あたり
)