“杜若”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
かきつばた94.0%
トジャク4.0%
とじゃく2.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
杜若かきつばたく墨の、紫のしずくを含んだのであろう、えんなまめかしく、且つ寂しく、翌日あすの朝は結う筈の後れ毛さえ
婦系図 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
戸毎に宿舎割当の氏名が貼り出されているところを、やっと探し当てて、お茂登は、前の小溝に杜若かきつばたが濃い紫に咲いている一軒の格子をあけた。
その年 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
かつ溝川みぞがわにも、井戸端にも、傾いた軒、崩れた壁の小家こいえにさえ、大抵たいてい皆、菖蒲あやめ杜若かきつばたを植えていた。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
長押なげしには槍、床には紫の杜若かきつばた白衣びゃくえ観世音の軸へ、切り窓から朝か夕かわからぬが、とにかくこの世の光が射していた。
剣難女難 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
まだ葉ばかりの菖蒲あやめ杜若かきつばた隈々くまぐまに自然と伸びて、荒れたこの広い境内けいだいは、宛然さながら沼の乾いたのに似ていた。
七宝の柱 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
支那の植物に杜若トジャクという草があって、わが邦の学者は早くもこれをカキツバタであると信じた。
カキツバタ一家言 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
支那の植物に杜若トジャクという草があって我邦の学者は早くもこれをカキツバタであると信じた。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)
それからカキツバタに杜若とじゃくという漢名を俳人や本草学者が前からよく用いて居った。
植物記 (新字新仮名) / 牧野富太郎(著)