“杜氏”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とうじ80.0%
とじ20.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
醸造場では、従兄の仁助にすけ杜氏とうじだった。小さい弟の子守りをしながら留守居をしていた祖母は、恥しがる京一をつれて行って
まかないの棒 (新字新仮名) / 黒島伝治(著)
長男の隼太も任地の高松で嫁を貰っているし、長女のミチは醤油会社の杜氏とうじをしている男に嫁入り、広島で世帯を持っていた。
(新字新仮名) / 壺井栄(著)
現在でも酒屋の酒造り、なだ蔵人くらびととも百日男ひゃくにちおとこともいう者を、トウジと呼ぶのは普通で、「杜氏とじ」の字を宛てた理由というのが出たら目である。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ひとり古風な腹鼓はらづつみのみにあらず、汽車が開通すれば汽車の音、小学校のできた当座は学校の騒ぎ、酒屋が建てば杜氏とじの歌の声などを、真夜中に再現させて我々の耳を驚かしています。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)