杜氏とじ)” の例文
現在でも酒屋の酒造り、なだ蔵人くらびととも百日男ひゃくにちおとこともいう者を、トウジと呼ぶのは普通で、「杜氏とじ」の字を宛てた理由というのが出たら目である。
木綿以前の事 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
ひとり古風な腹鼓はらづつみのみにあらず、汽車が開通すれば汽車の音、小学校のできた当座は学校の騒ぎ、酒屋が建てば杜氏とじの歌の声などを、真夜中に再現させて我々の耳を驚かしています。
山の人生 (新字新仮名) / 柳田国男(著)