“蟷螂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かまきり63.4%
とうろう26.8%
かまぎっちょ2.8%
たうらう2.8%
カマキリ2.8%
かままり1.4%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
病みあがりの蟷螂かまきりのやうなあの痩せこけた老耄おいぼれ親父にうまうまかたられてしまつたぞと、親友を侮辱したのも偽りのない事実であつた。
炎天、日盛ひざかり電車道でんしゃみちには、げるような砂を浴びて、蟷螂とうろうおのと言った強いのが普通だのに、これはどうしたものであろう。
二、三羽――十二、三羽 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
……それ、十六七とばかり御承知で……肥満こえふとって身体からだおおきいから、小按摩一人肩の上で寝た処で、蟷螂かまぎっちょが留まったほどにも思わない。
怨霊借用 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
野人やじん蟷螂たうらうあり、をのげて茄子なすかたきをつ、ひゞきさときぬたにこそ。朝夕あさゆふそらみ、みづきよく、きりうす胡粉ごふんめ、つゆあゐく、白群青びやくぐんじやうきぬ花野原はなのばらに、ちひさき天女てんによあそべり。
五月より (旧字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
蟷螂カマキリの子は可愛い、油虫の子には好感が持てない。
行乞記:07 伊佐行乞 (新字旧仮名) / 種田山頭火(著)
瓜蠅、つゆ虫、ばった、足長蜘蛛、蚋、蚊とんぼ、尺蠖しゃくとりむし金亀子たまむし、羽蟻、蟷螂かままり、それ等の虫がそれぞれ枝と葉の宮殿のなかに休んでいる。
螽蟖の記 (新字新仮名) / 室生犀星(著)