“黄金虫”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こがねむし93.8%
ぶんぶん6.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
と、小さな黄金虫こがねむしが一匹ぶうんと音を立てて、飛んで来て、その光の輪にはいったかと思うとたちまち羽根を焼かれて、下へ落ちた。
偸盗 (新字新仮名) / 芥川竜之介(著)
するともう身動きもせず、黄金虫こがねむしのように仰向けにひっくり返って、せた両腕をアントアネットの頑丈がんじょうな手で芝生しばふに押えつけられた。
といいながら、女は帯も解かずに小倉の寝床へはいって来た。そして床のすみに小さく黄金虫こがねむしのように固まりながら、
海に生くる人々 (新字新仮名) / 葉山嘉樹(著)
「ええ、そうよ。黄金虫こがねむしだから、たんすにれてしまっておくと、縁起えんぎがいいと、おかあさんがおっしゃってよ。」と、久代ひさよさんがいいました。
玉虫のおばさん (新字新仮名) / 小川未明(著)
矮身せいひくで、おそろしく近眼ちかめな、加之おまけに、背広のせなをいつも黄金虫こがねむしのやうにまろめてゐた良人をつとに、窮屈な衣冠を着けさせるのは、何としても気の毒であつた。
固い音が時どきするのは突き当っていく黄金虫ぶんぶんの音でもあるらしかった。
ある心の風景 (新字新仮名) / 梶井基次郎(著)