“閑古鳥”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
かんこどり89.5%
かっこう5.3%
かんことり5.3%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
林の中では閑古鳥かんこどりが鳴いてゐた。閑古鳥の声を良寛さんはきいた。谿たにに下れば瀬の音がすずしかつた。瀬の音を良寛さんはたのしんだ。
良寛物語 手毬と鉢の子 (新字旧仮名) / 新美南吉(著)
かつをも裏長屋まで行渡つて、時鳥ほとゝぎすも珍らしくはなく、兩國橋を渡つて、大川の上手へ出ると、閑古鳥かんこどり行々子よしきりも鳴いてゐた時代です。
雲雀ひばりは空気を震動させて上天の方にゐるかとおもふと、閑古鳥かんこどりは向うの谿間たにまから聞こえる。
念珠集 (新字旧仮名) / 斎藤茂吉(著)
梯子段の下に枕をしていたお俊さんまでが、「へん、あの人でも思い出したかい……」と云った。——皆淋しいお山の閑古鳥かんこどりだ。うすら寒い秋の風が蚊帳の裾を吹いた。十二時だ。
新版 放浪記 (新字新仮名) / 林芙美子(著)
山は医王山いおうざん幽翠ゆうすいを背負って、閑古鳥かんこどりでもきそうにさびていた。
鳴門秘帖:05 剣山の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「その頃、山の麓に行っていると、夜は寝られないほど、騒がしいですよ。いろんな鳥が一時に鳴き出すもので……それに私の国では昼間鳴く鳥は少ないのですから。時鳥ほととぎすだとか、閑古鳥かっこうだとか、それからまだいろいろあります。」
北国の人 (新字新仮名) / 水野葉舟(著)
これは日本橋油町の鉾出車ほこだしにあったもので、神田田町の「猿」、京橋の「閑古鳥かんことり」と並んで、有名な日本橋の「竜神りゅうじん」とは違うが維新の時国外へ流れ出てしまった、この有名な蘭陵王の面は、アメリカにあるとかいった。