“飛魚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
とびうお73.3%
とびうを13.3%
とび6.7%
ひぎょ6.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「だって、お父さま。海には、かもめだの、飛魚とびうおはいても、猫だの、鼠だのはいないでしょう。お父さまたちのお話は、ずいぶんおかしいのね」
二、〇〇〇年戦争 (新字新仮名) / 海野十三(著)
大洋の波濤のうねり、夕陽ゆふひの光芒のなかをよぎる飛魚とびうをの群、遠ざかる港の夜の灯、水平線上に浮ぶ島々の陰翳、すべてこれ夢と云つてもよかつた。
双面神 (新字旧仮名) / 岸田国士(著)
レンジの上には、いつも排気用の電気扇が廻っているので、鮫や、飛魚とびや、秋刀魚さんまや、悪臭をたてる下等な魚を煮焼きしても、近所隣家に気どられずにすむ便宜がある。
我が家の楽園 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
キラキラと風を縫って、飛魚ひぎょのごとく飛んだかと見るまに、今しも、かどをそれようとした、お綱の真白いかかとのあたりへ——。
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)