“菠薐草”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ほうれんそう81.3%
はうれんさう12.5%
はうれんそう6.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
近よって来た見馴れた鳩の指が芝生の露に洗われうす紅い菠薐草ほうれんそうの茎の色だった。雀も濡れたまま千鶴子の沓先で毬のように弾み上っていた。
旅愁 (新字新仮名) / 横光利一(著)
紫蕨ぜんまいであるとか、獨活うど、土筆、よめ菜、濱防風はまばうふであるとか、たらの芽、山椒の芽であるとか、菜の莟であるとか、竹の子であるとか、野蜀葵みつばであるとか、菠薐草はうれんさうであるとか
努力論 (旧字旧仮名) / 幸田露伴(著)
あたりを見まはしても、目のとゞくかぎり続いてゐる葱と大根と菠薐草はうれんそうの畠には、小春の日かげの際限なくきらめき渡つてゐるばかりで人影はなく、農家の屋根も見えない。
買出し (新字旧仮名) / 永井荷風(著)