“雑煮”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ぞうに92.3%
ざふに7.7%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
吾輩は今朝の雑煮ぞうに事件をちょっと思い出す。主人が書斎から印形いんぎょうを持って出て来た時は、東風子の胃の中にカステラが落ちついた時であった。
吾輩は猫である (新字新仮名) / 夏目漱石(著)
五重塔のある側に綺麗なお汁粉屋があって、そこのお雑煮ぞうにのお澄ましが品のいい味だというので、お母様は御贔屓ごひいきでした。
鴎外の思い出 (新字新仮名) / 小金井喜美子(著)
しかるに時としては一夜のあひだに三四尺の雪に降うづめられて家内薄暗うすくらく、心も朦々まう/\として雑煮ざふにいはふことあり。越後はさら也、北国の人はすべて雪の中に正月をするは毎年の事也。
三椀の雑煮ざふにかふるや長者ぶり
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)