“柿”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
かき90.9%
がき6.8%
こけら1.1%
コケラ1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
衣服きものを剥がれたので痩肱やせひじこぶを立てているかきこずえには冷笑あざわらい顔の月が掛かり、青白くえわたッた地面には小枝さえだの影が破隙われめを作る。
武蔵野 (新字新仮名) / 山田美妙(著)
ころがきのやうなかみつたしもげた女中ぢよちうが、雜炊ざふすゐでもするのでせう——土間どま大釜おほがましたいてました。番頭ばんとう帳場ちやうばあをかほをしてました。
雪霊続記 (旧字旧仮名) / 泉鏡花(著)
道を挟んで、牡丹と相向う処に、亜鉛トタンこけらの継はぎなのが、ともに腐れ、屋根が落ち、柱の倒れた、以前掛茶屋か、中食ちゅうじきであったらしい伏屋の残骸ざんがいが、よもぎなかにのめっていた。
灯明之巻 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
屋根はコケラ葺きで、語どほりの藁葺きではなかつたとあるのは、春嶽の文章に板屋とあるのが、観察を誤つてゐないことを示してゐる。
橘曙覧評伝 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)