“干柿”の読み方と例文
読み方割合
ほしがき100.0%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
五十鈴いすず川の沙魚はぜ、山形ののし梅、青森の林檎羊羹りんごようかん越中えっちゅう干柿ほしがき、伊予の柚柑ゆずかん備前びぜんの沙魚
墨汁一滴 (新字旧仮名) / 正岡子規(著)
干柿ほしがきの吊るしてある軒下だの、暗い馬小屋の横からだの、わらわらと人が駈けて出た。
宮本武蔵:07 二天の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
小説家なぞになるものでない、と云って聞かして、干柿ほしがきを三つくれて帰えす。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
家でも正月だけは集まってこれを食べたと見えて、干柿ほしがきかや搗栗かちぐりというような、今はお菓子といわない昔の菓子が、三方折敷さんぼうおしきの上に鏡餅かがみもちと共にかならず積みあげられる。
母の手毬歌 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
干柿ほしがきは一つ十銭と聞きつつもけふの一日ひとひに三つ食ひけり
閉戸閑詠 (新字旧仮名) / 河上肇(著)
足をおさえた片手をうしろへ、腰の両提ふたつさげの中をちゃらちゃらさせて、爺様じさま頼んます、鎮守ちんじゅ祭礼まつりを見に、頼まれた和郎わろじゃ、と言うと、船を寄せた老人としよりの腰は、親仁おやじ両提ふたつさげよりもふらふらして干柿ほしがきのようにからびた小さなじじい
薬草取 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
日に、小麦の団子だんご少しと、野菜揚げと、干柿ほしがき二、三個。
江戸三国志 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
秀吉はもったいないような顔をして、しかし、祝酒ならよかろうと、小姓に銚子ちょうしを命じ、三宝に盛って出された昆布こんぶ勝栗かちぐり美濃みの干柿ほしがきなどのうちから、柿一つ取って自分も喰べ、恵瓊にも、
新書太閤記:08 第八分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
「どくにはなっても、薬にはなりますまいな。いったい蛮土ばんどの物は濃厚のうこうで、日本の物は淡味たんみです。菓子でも、干柿ほしがきもちの甘味で、十分舌に足りていたものが、砂糖に馴れると、もうそれでは堪能たんのうしなくなります」
新書太閤記:07 第七分冊 (新字新仮名) / 吉川英治(著)