“狼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおかみ73.0%
おほかみ19.6%
オイノ1.8%
おいの1.2%
ウルフ1.2%
あわ0.6%
おいぬ0.6%
おゝかみ0.6%
ろう0.6%
オカミ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このため義貞は前面の苦戦のうえ、さらに後門にもそなえをせず、ついにさいごまで加古川の陣地を払うことができなかった。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これからはいよ/\おどの大役なり、前門後門にもにもらしき、あたら美玉をつけふは
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
は、どうしたらいゝか困つたといふやうにしばらくきよろ/\してゐましたが、たうとうみんないちどに森のもつと奥の方へ逃げて行きました。
狼森と笊森、盗森 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
どもは一ぺんにはねあがりました。雪わらすは顔いろも青ざめ、も結ばれ、帽子も飛んでしまひました。
水仙月の四日 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
それから三時頃眼をさまして、羽根布団の中で焼き林檎を喰べていると、いつの間に這入って来たのか、が枕元に突立っていた。
ココナットの実 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
両手を、畳に下そうとすると、浪路はてて
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
もとからせていた父は、一層痩せて眼が落ちみ、銀色のをぼう/\と生やして、今までていたのが起きたところらしく、のような恰好をして枕もとにすわっていたが
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
それを野犬が、向うじゃと言ってたが、やはり野犬ですな。掘り出してくわえて河床に持って来たんだ。何かの事情で、犬はその腕をそこに置き去りにしたんだね。
狂い凧 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
宏子は、客間へとんでゆきたい自分の心をやっと押えながら、ああちゃーんと泣き立てる弟をおさえつけ、そんなに泣くと狼が来るわよとした。いやーんと弟は泣く。
海流 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)