“狼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
おおかみ72.6%
おほかみ19.5%
オイノ1.8%
おいの1.2%
ウルフ1.2%
おいぬ1.2%
あわ0.6%
おゝかみ0.6%
ろう0.6%
オカミ0.6%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
このため義貞は前面の苦戦のうえ、さらに後門(こうもん)の狼(おおかみ)にもそなえを外(はず)せず、ついにさいごまで加古川の陣地を払うことができなかった。
私本太平記:11 筑紫帖 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これからはいよ/\お民(たみ)どの大役(たいやく)なり、前門(ぜんもん)の虎(とら)、後門(こうもん)の狼(おほかみ)、右(みぎ)にも左(ひだり)にも怕(こわ)らしき奴(やつ)の多(おほ)き世(よ)の中(をか)、あたら美玉(びぎよく)に疷(きず)をつけ給(たま)ふは
経つくゑ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
狼(オイノ)は、どうしたらいゝか困つたといふやうにしばらくきよろ/\してゐましたが、たうとうみんないちどに森のもつと奥の方へ逃げて行きました。
狼森と笊森、盗森 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
狼(おいの)どもは一ぺんにはねあがりました。雪わらすは顔いろも青ざめ、唇(くちびる)も結ばれ、帽子も飛んでしまひました。
水仙月の四日 (新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
それから三時頃眼をさまして、羽根布団の中で焼き林檎(りんご)を喰べていると、いつの間に這入って来たのか、狼(ウルフ)が枕元に突立っていた。
ココナットの実 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
狼(おいぬ) 三六—四二
遠野物語 (新字旧仮名) / 柳田国男(著)
両手を、畳に下そうとすると、浪路は狼(あわ)てて
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
もとから痩(や)せていた父は、一層痩せて眼が落ち窪(くぼ)み、銀色の鬚(ひげ)をぼう/\と生やして、今まで臥(ね)ていたのが起きたところらしく、狼(おゝかみ)のような恰好(かっこう)をして枕もとにすわっていたが
少将滋幹の母 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
それを野犬が、向うじゃ狼(ろう)と言ってたが、やはり野犬ですな。掘り出してくわえて河床に持って来たんだ。何かの事情で、犬はその腕をそこに置き去りにしたんだね。
狂い凧 (新字新仮名) / 梅崎春生(著)
宏子は、客間へとんでゆきたい自分の心をやっと押えながら、ああちゃーんと泣き立てる弟をおさえつけ、そんなに泣くと狼が来るわよと嚇(おど)した。狼(オカミ)いやーんと弟は泣く。
海流 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)