“豺狼”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
さいろう73.7%
さいらう15.8%
おおかみ5.3%
ひょうろう5.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
レヴューの名題には肉体とか絢爛けんらんとか誘惑とかいう文字が羅列され、演劇には姦淫、豺狼さいろう、貪乱といったような文字が選び出されている。
裸体談義 (新字新仮名) / 永井荷風(著)
富めるものはおほくおろかなりといふは、しん三七石崇せきそう唐の三八王元宝わうげんぱうがごとき、三九豺狼さいらう蛇蝎じやかつともがらのみをいへるなりけり。
おびのなかにきんぎんまたはぜにつな。たびふくろも、二枚にまい下衣したぎも、くつも、つえつな。よ、われなんじらをつかわすは、ひつじ豺狼おおかみのなかにるるがごとし。このゆえへびのごとくさとく、鴿はとのごとく素直すなおなれ。
斜陽 (新字新仮名) / 太宰治(著)
甚しきは且つ一臂袒ひたんせざれば、すなわち鹿馬の奸にいて、遠く豺狼ひょうろうの地にざんせられ、朝士之がために寒心す。また且つ平民の膏腴こうゆほしいままに貪食するに任す。
続黄梁 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)