“鞋”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わらじ34.8%
くつ30.4%
わらぢ17.4%
4.3%
サパギー4.3%
サンダラ4.3%
サンダル4.3%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
前刻さっきから響いていた、鉄棒かなぼうの音が、ふッとむと、さっさっと沈めたわらじの響き。……夜廻りの威勢の可いのが、肩を並べてずっと寄った。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
許宣はしかたなしにくつを脱ぎくつしたってそれをいっしょに縛って腰にけ、赤脚はだしになって四聖観の簷下を離れて湖縁へと走った。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟 (新字新仮名) / 田中貢太郎(著)
どうしたことかと不思議に思ひながら、わらぢを締め直してゐると、そこへ目の前に、綺麗な女が雨傘を差して現れた。
(旧字旧仮名) / 正宗白鳥(著)
華美の戰を耀ける其双脚に穿ちつゝ
イーリアス:03 イーリアス (旧字旧仮名) / ホーマー(著)
しめっぽくて強い木の香のみちた船艙にサパギーをはいた農民たちが
道標 (新字新仮名) / 宮本百合子(著)
數月の間行李の中に鎖されゐたる我晴衣はれぎはとり出されぬ。帽には美しき薔薇の花を揷したり。身のまはりにて、最も怪しげなりしははきものなり。靴とはいへど羅馬のサンダラに近く覺えられき。
旅杖たびづゑ一つ、サンダルに岩角を踏み小石を踏みて汗になりつゝ、徒歩し玉ひし師の昔を思ふ。タオルもてヘルメツト帽の上より頬かむりし、旅袋たびぶくろより毛布取出して鞍上に敷きて、また行く。