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鞋
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くつ
ふりがな文庫
“
鞋
(
くつ
)” の例文
許宣はしかたなしに
鞋
(
くつ
)
を脱ぎ
襪
(
くつした
)
も
除
(
と
)
ってそれをいっしょに縛って腰に
著
(
つ
)
け、
赤脚
(
はだし
)
になって四聖観の簷下を離れて湖縁へと走った。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
若者の履いている
鞋
(
くつ
)
は破れ、その足は塵に塗れている。ヨセフには若者の求めているものが水だけでないことがわかっていた。
聖家族
(新字新仮名)
/
小山清
(著)
青摺衣
(
あおずりごろも
)
二領、
鞋
(
くつ
)
十足などもあげられているが、
弘法
(
こうぼう
)
滅後の風俗変遷を経た後の貞観時代にどれほど天平の面影を残していたかはわからない。
古寺巡礼
(新字新仮名)
/
和辻哲郎
(著)
三兄弟はニコと笑って
鞋
(
くつ
)
を
穿
(
は
)
いた。路銀だといって銀三十両を晁蓋が贈ったが、どうしても受けとらない。呉先生は、その物固さを笑って
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
袈裟
(
けさ
)
、僧帽、
鞋
(
くつ
)
、
剃刀
(
かみそり
)
、一々
倶
(
とも
)
に備わりて、銀十
錠
(
じょう
)
添わり
居
(
い
)
ぬ。
篋
(
かたみ
)
の内に朱書あり、
之
(
これ
)
を読むに、応文は
鬼門
(
きもん
)
より
出
(
い
)
で、
余
(
よ
)
は
水関
(
すいかん
)
御溝
(
ぎょこう
)
よりして行き、薄暮にして
神楽観
(
しんがくかん
)
の
西房
(
せいぼう
)
に会せよ、とあり。
運命
(新字新仮名)
/
幸田露伴
(著)
▼ もっと見る
帯
(
おび
)
のなかに
金
(
きん
)
・
銀
(
ぎん
)
または
銭
(
ぜに
)
を
持
(
も
)
つな。
旅
(
たび
)
の
嚢
(
ふくろ
)
も、
二枚
(
にまい
)
の
下衣
(
したぎ
)
も、
鞋
(
くつ
)
も、
杖
(
つえ
)
も
持
(
も
)
つな。
視
(
み
)
よ、
我
(
われ
)
なんじらを
遣
(
つかわ
)
すは、
羊
(
ひつじ
)
を
豺狼
(
おおかみ
)
のなかに
入
(
い
)
るるが
如
(
ごと
)
し。この
故
(
ゆえ
)
に
蛇
(
へび
)
のごとく
慧
(
さと
)
く、
鴿
(
はと
)
のごとく
素直
(
すなお
)
なれ。
斜陽
(新字新仮名)
/
太宰治
(著)
石秀がそれを持って、奥の法要の間へ急ぎかけると、二階の階段から、
花兎
(
はなうさぎ
)
の
刺繍
(
ぬい
)
の
鞋
(
くつ
)
に、淡紫の
裳
(
もすそ
)
を曳いた足もとが、音もなく降りて来て。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
女はそう言って
鞋
(
くつ
)
を
穿
(
は
)
いて小婢といっしょにあがって往った。許宣もその後からあがったが、それは
赤脚
(
はだし
)
のままであった。
雷峯塔物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
時は五月も過ぎて早や大陸の砂は
灼
(
や
)
けていた。夏雲はぎらぎらと
眸
(
ひとみ
)
を射るばかり地平線を踏まえて高く、地熱は
鞋
(
くつ
)
の底をとおして、足の裏を
火照
(
ほて
)
らしてくる。
新・水滸伝
(新字新仮名)
/
吉川英治
(著)
空には薄墨色をした雲が一めんにゆきわたっていた。許宣はしかたなしに
鞋
(
くつ
)
を脱ぎ
襪
(
くつした
)
も除って、それをいっしょに縛って腰に
著
(
つ
)
け、
赤脚
(
はだし
)
になって四聖観の簷下を離れて走りおりた。
雷峯塔物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
鞋
(
くつ
)
も
佳
(
い
)
いのを穿いて、官巷の
舗
(
みせ
)
へ往って李将仕に逢った。
雷峯塔物語
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
鞋
(
くつ
)
も
佳
(
よ
)
いのを
穿
(
は
)
いて、官巷の舗へ往って李将仕に
逢
(
あ
)
った。
蛇性の婬 :雷峰怪蹟
(新字新仮名)
/
田中貢太郎
(著)
鞋
漢検1級
部首:⾰
15画
“鞋”を含む語句
草鞋
草鞋穿
古草鞋
泥草鞋
草鞋掛
素草鞋
脚絆草鞋
草鞋脚絆
藁鞋
武者草鞋
芒鞋
麻鞋
雪鞋
御草鞋
草鞋銭
草鞋虫
陣草鞋
血草鞋
草鞋錢
軽鞋
...