“嚢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ふくろ75.7%
ぶくろ10.3%
のう8.4%
さき1.9%
サツク1.9%
ボルジヤ0.9%
なう0.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
当時の将軍家は、十代家治いえはるであった。軽くうなずいて紅錦こうきんふくろをとりだす。いわゆる肌着はだつきのお巾着きんちゃく、守りかぎとともに添えてあるのを
鳴門秘帖:02 江戸の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
私は、今朝、五時間も歩き回った揚句、からの獲物ぶくろを提げ、頭をうなだれ、重い鉄砲をかついで帰って来た。暴風雨あらしの来そうな暑さである。
博物誌 (新字新仮名) / ジュール・ルナール(著)
献帝は、そう仰っしゃって、李司馬の許へ使いを立て、一のうの米と、一の牛肉を要求された。すると、李傕がやって来て
三国志:03 群星の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
これと申しますのも、さきに申しました通り、他人ひと様から御覧下されば、何も有せざるに似たれどもすべての物を有するのでございまする。
ある抗議書 (新字新仮名) / 菊池寛(著)
女も手提の金色きんいろサツクから白粉入を出しておれの使つて居る掛鏡かけかがみを覗き込みながら化粧をしなほした。おれはトランクの底から百フランの紙幣を三枚抜き出してそつと洋袴パンタロンの隠しへ捻ぢ込んだ。
素描 (新字旧仮名) / 与謝野寛(著)
されど過つあたはざるミノスが我を十の中なる最後のボルジヤに陷らしめしはわが世に行へる錬金の術によりてなりき 一一八—一二〇
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
何もさるの歳だからとて、視ざる聴かざる言はざるをたつとぶわけでは無いが、なうくゝればとが無しといふのはいにしへからの通り文句である。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)