“旅嚢”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
りょのう89.5%
りよなう10.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は肩に掛けている旅嚢りょのうを揺りあげ、持っている萱笠すげがさをふらりと、その岩のほうへ振った。すると、老人の顔を緑色の影がかすめた。
似而非物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
過去の旅嚢りょのうから取り出される品物にはほとんど限りがない。これだけの品数を一度にれ得る「鍋」を自分は持っているだろうか。
厄年と etc. (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
濤声うしろに響いて気更に昂り、疲倦するまで還るを忘る。惜しいかな旅嚢りよなうバイロンの詩集を携へず、その游泳の歌をこの浪上に吟ずるを得ざるを。
客居偶録 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
おもき旅嚢りよなうは背負ひたれ
一点鐘 (旧字旧仮名) / 三好達治(著)