“萱笠”の読み方と例文
読み方割合
すげがさ100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
彼は肩に掛けている旅嚢りょのうを揺りあげ、持っている萱笠すげがさをふらりと、その岩のほうへ振った。すると、老人の顔を緑色の影がかすめた。
似而非物語 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
さらさらと乾いた粉雪だから、功兵衛は萱笠すげがさをかぶっただけで下城した。彼は登城して必要のない限り、供の者は帰らせていた。
醜聞 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
小砂利の鳴る音を聞いたからであるが、振返ってみると帯刀たてわきであった。萱笠すげがさをかぶり短袴たんこに草履ばきで、釣竿つりざお魚籠びくを持ち、餌箱えばこひもで肩に掛けていた。