“なう”のいろいろな漢字の書き方と例文
カタカナ:ナウ
語句割合
41.2%
23.5%
17.6%
名打11.8%
5.9%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「お定ツ子はおとなしくてなう。」と言はれる度、今も昔も顏を染めては、「おら知らねえす。」と人の後に隱れる。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
宗助そうすけはらなかで、昨夕ゆうべやう當途あてどもないかんがへふけつて、なうつからすより、一層いつそそのみち書物しよもつでもりてはうが、要領えうりやう捷徑ちかみちではなからうかとおもいた。
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)
で、また飛出とびだす、がけたにもほつゝき歩行あるく、——とくもしろく、やまあをい。……ほかえるものはなんにもない。あをなうあをつてしまつたかとおもふばかり。
神鑿 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
寝乱れ姿のしどけなく顔蒼ざめた様子も、名打なうての美形びけいだけあって物凄いくらい。死んだ主人とは三十近くも齢が違うわりに、未だかつて浮いた沙汰などついぞ世間に流れたことはなかった。
何もさるの歳だからとて、視ざる聴かざる言はざるをたつとぶわけでは無いが、なうくゝればとが無しといふのはいにしへからの通り文句である。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)