“尚”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
なお41.5%
26.2%
なほ11.9%
とうと5.1%
たっと4.9%
3.2%
たふと1.7%
しょう1.2%
たつと1.2%
まだ0.5%
(他:11)2.6%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“尚”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > スポーツ・体育 > 戸外レクリエーション51.5%
歴史 > 地理・地誌・紀行 > 日本47.1%
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸27.4%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
私は全身に伝わる悪感おかんを奥歯で噛み締めながら、なおもワイワイと痙攣する両手の指で、青い風呂敷包みを引き拡げた。
ドグラ・マグラ (新字新仮名) / 夢野久作(著)
事態は、刻々に、うつりかわって、北満、朝鮮国境からの通信が、いつもの二倍になり三倍になり、なおもグングン殖えて行った。
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
ぢつとしてゐても動悸どうきがひどく感じられてしづめようとすると、ほ襲はれたやうに激しくなつて行くのであつた。
哀しき父 (新字旧仮名) / 葛西善蔵(著)
悪いようだが封じが固いだけに、お開けて見たくなるは人情で、これから開封して見ますと、女の手で優しく書いてあります。
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
なほまたぱうからかんがへると、投機思惑とうきおもわく圓貨ゑんくわむかつておこなはるれば
金解禁前後の経済事情 (旧字旧仮名) / 井上準之助(著)
彼は自らいはひ、自ら憤り、なほ自ら打ちもけりんずる色をして速々そくそく答を貫一にせまれり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
水旱すいかんの心配は少なく、国富み、民栄え、家に管絃あり、社交に和楽あり、人情は密に、文をこのみ、武をとうと
三国志:08 望蜀の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
僕はただかのおのずか敬虔けいけんの情を禁じあたわざるがごとき、微妙なる音調をとうとしとするものである。
また人の師となり得る人物はただ古いことをたっとぶのみでも新しいことに走るのみでも不可である、両者を兼ねなくてはならぬ。
孔子 (新字新仮名) / 和辻哲郎(著)
ついに天下を一統し、四海に君臨し、心を尽して世を治め、おもつくして民をすくい、しこうして礼をたっとび学を重んじ
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
雖然けれども學士はだヘッケル氏の所謂「熟せる實」とならざる故を以て其の薀蓄うんちくの斷片零碎をすら世に發表せぬ。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
年は四十にだ二ツ三ツ間があるといふことであるが、頭はう胡麻鹽になツて、顏も年の割にしなびてゐる。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
自殺は自ら殺すものにして人に害を与ふるものならず、人は之をたふとぶべきに、かへつて人を害したる後に自ら殺すを快とす、奇怪なるかな。
復讐・戦争・自殺 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
奇なるかな一は侠勇を尊び、一は艶美をたふとびて、各自特異の旗幟きしてたるや。
徳川氏時代の平民的理想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
ちょうど故しょう男爵の蒐蔵をて、自分が感じたような大きな驚きを、昔も経験した人が非常に多かったか。
海上の道 (新字新仮名) / 柳田国男(著)
そしてその形式はいずれもしょう家の神社なる聞得大君きこえおおぎみ御殿おどんにまねて祖先の神と火の神と鉄の神とを祭らしたのであります。
ユタの歴史的研究 (新字新仮名) / 伊波普猷(著)
その源をおろそかにして、どうしてまことの智をたつとび、まことの徳に從ひ、まことの美を愛するといふことが出來よう。
桃の雫 (旧字旧仮名) / 島崎藤村(著)
〔譯〕人は、厚重こうちようを貴ぶ、遲重ちちようを貴ばず。眞率しんそつたつとぶ、輕率けいそつを尚ばず。
カピ妻 では、其方そなたは、ころしたたう惡黨あくたうまだながらへてゐくさるのを、然程さほどにはおきゃらぬな?
馬鹿野郎め、べそをかくのか、従順く仕なければまだ打つぞ。
五重塔 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
鰯が鯨の餌食となり、雀が鷹の餌食となり、羊が狼の餌食となる動物の世界から進化して、いまだ幾万年しか経ない人間社会に在って、常に弱肉強食の修羅場を演じ、多数の弱者が直接・間接に生存競争の犠牲となるのは、目下の所は已むを得ぬ現象で
死生 (新字新仮名) / 幸徳秋水(著)
それでいまだに妻もめとらず、こつ/\として自然哲學の爲に貢獻しようとしてゐる。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
今にいたりて死せず、た父兄今日の累を致す、不幸の罪、何を以てかこれにくわえん。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
執事幸いに明察を垂れ、請う所を許諾せられなば、何の恵かこれにくわえん。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
満袖まんしゆう啼痕血痕に和す 冥途敢て忘れん阿郎の恩を 宝刀を掣将とりもつて非命をす 霊珠を弾了して宿冤しゆくえんを報ず 幾幅の羅裙らくんすべて蝶に化す 一牀繍被しゆうひ籠鴛ろうえんしたふ 庚申山下無情の土 佳人未死の魂を埋却す
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
肉よりすれば、爾らのうち多くの賢き者なく、多くの強き者なく、多くのたかき者あるなし。
一、人、古今に通ぜず、聖賢を師とせざれば、則ち鄙夫ひふのみ。書を読み友をたっとぶは君子の事なり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
名代「ひさし」はかみにも見えた飯田安石の子である。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
「八日。陰。午後吉田へ会合。主人、貞白及小島金八郎並にひさし同伴、やまぶね讚岐金刀比羅宮ことひらのみや参詣。夜四時過乗船、夜半出船。尤同日安石より御届取計。」棠軒は福山を発して讚岐象頭山ざうづさんに向つたのである。
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
また、其外に、俯向うつむけになって居る上面、即ち背中や腰の部分に、火傷でけた所がありますネ、其地肌に暗褐色の網目形が見えます。
越後獅子 (新字新仮名) / 羽志主水(著)
シヤウ王家の宗廟とも言ふべき聞得大君御殿チフイヂンオドン並びに、旧王城正殿百浦添モンダスイの祭神は、等しく御日オチダ御月オツキ御前オマヘ火鉢の御前オマヘ(由来記)であるが
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
例年当寺ニテ執行シュギョウ阿波アワ丈六寺代印可ノ儀ナラビニ遍路人ヘンロニン便乗ノ扱イ等ニワカ阿州家アシュウケヨリ御差止オサシト有之候コレアリソウロウモッテ中止イタシソウロウナオ秋船アキブネノ遍路ハ其折ソノオリ再告申サイコクモウスベキコト
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
二人は、時々顔を見合せ、目くばせをしながらナホ、了解が出来ぬ、と言ふやうな表情をカハしかはし、馬の後を走つて行く。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
郎女は、自身の声に、目が覚めた。夢から続いて、口はナホ夢のやうに、語をうて居た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)