“尚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
なお42.5%
な26.5%
なほ11.1%
たっと5.1%
とうと4.9%
ま2.7%
たふと1.4%
しょう1.2%
たつと1.0%
ナホ0.4%
まだ0.4%
シヤウ0.4%
ナオ0.4%
くわ0.2%
ひさし0.2%
いま0.2%
いまだ0.2%
した0.2%
しやう0.2%
たか0.2%
たっ0.2%
また0.2%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
尚(なお)余力(よりょく)あるに於ては、長駆カシマ灘(なだ)よりトーキョー湾に進撃し、首都トーキョー及びヨコハマの重要地点を攻撃すべし。ブラック提督
空襲葬送曲 (新字新仮名) / 海野十三(著)
塔(たふ)の上(うへ)には鳩(はと)が群(む)れ居(ゐ)、群(む)れ遊(あそ)ぶさうである。尚(な)ほ聞(き)く。花屋敷(はなやしき)の火(ひ)をのがれた象(ざう)は此(こ)の塔(たふ)の下(した)に生(い)きた。象(ざう)は寶塔(はうたふ)を背(せ)にして白(しろ)い。
露宿 (旧字旧仮名) / 泉鏡花、泉鏡太郎(著)
併(しか)し、其は我々の想像の領分の事で、而(しか)も、歴史に見えるより新しい時代にも、尚(なほ)村々・国々の主権者と認められた巫女が多かつた。
国文学の発生(第二稿) (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
あるんだぞ、忘れるな、自分を尚(たっと)べ大事にしろ。そして、さあ、笑え、腹の中から声を出して笑え。(二五八八、一一、六、夜十一時)
文字は尚(とうと)ばれなかったが、しかし、思想が軽んじられておったわけではない。一万三千の怪物の中には哲学者も少なくはなかった。
悟浄出世 (新字新仮名) / 中島敦(著)
何(ど)うだ、お前はこれでも尚(ま)だ、體の強壯なのを自慢として、俺を輕侮(けいぶ)する氣か。青い顏は、必ずしも紅い顏に壓伏(あつぷく)されるものぢやないぞ。
青い顔 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
自殺は自ら殺すものにして人に害を与ふるものならず、人は之を尚(たふと)ぶべきに、却(かへ)つて人を害したる後に自ら殺すを快とす、奇怪なるかな。
復讐・戦争・自殺 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
尚(しょう)家の中途で、皇后の下に位どられることになったが、以前は沖縄最高の女性であった。その下に三十三君というて、神事関係の女性がある。
最古日本の女性生活の根柢 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
何も申(さる)の歳だからとて、視ざる聴かざる言はざるを尚(たつと)ぶわけでは無いが、嚢(なう)を括(くゝ)れば咎(とが)無しといふのは古(いにしへ)からの通り文句である。
平将門 (新字旧仮名) / 幸田露伴(著)
二人は、時々顔を見合せ、目くばせをしながら尚(ナホ)、了解が出来ぬ、と言ふやうな表情を交(カハ)しかはし、馬の後を走つて行く。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
カピ妻 では、其方(そなた)は、殺(ころ)した當(たう)の惡黨(あくたう)が尚(まだ)存(ながら)へてゐくさるのを、然程(さほど)にはお泣(な)きゃらぬな?
尚(シヤウ)王家の宗廟とも言ふべき聞得大君御殿(チフイヂンオドン)並びに、旧王城正殿百浦添(モンダスイ)の祭神は、等しく御日(オチダ)・御月(オツキ)の御前(オマヘ)・御(オ)火鉢の御前(オマヘ)(由来記)であるが、女官御双紙(オサウシ)などによると
琉球の宗教 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
例年当寺ニテ執行(シュギョウ)ノ阿波(アワ)丈六寺代印可ノ儀併(ナラ)ビニ遍路人(ヘンロニン)便乗ノ扱イ等俄(ニワカ)ニ阿州家(アシュウケ)ヨリ御差止(オサシト)メ有之候(コレアリソウロウ)ヲ以(モッ)テ中止イタシ候(ソウロウ)尚(ナオ)秋船(アキブネ)ノ遍路ハ其折(ソノオリ)再告申(サイコクモウ)スベキ事(コト)。
鳴門秘帖:03 木曾の巻 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
今に迄(いた)りて死せず、復(ま)た父兄今日の累を致す、不幸の罪、何を以てかこれに尚(くわ)えん。然(しか)れども今日の事は、皇家の存亡に関わり、吾が公の栄辱に係(かか)わる、万々(ばんばん)休すべからず。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
「八日。陰。午後吉田へ会合。主人、貞白及小島金八郎並に尚(ひさし)同伴、山(やま)六船(ぶね)に而(て)讚岐金刀比羅宮(ことひらのみや)参詣。夜四時過乗船、夜半出船。尤同日安石より御届取計。」
伊沢蘭軒 (新字旧仮名) / 森鴎外(著)
尚(いま)だ幾万年しか経ない人間社会に在って、常に弱肉強食の修羅場を演じ、多数の弱者が直接・間接に生存競争の犠牲となるのは、目下の所は已むを得ぬ現象で、天寿を全くして死ぬちょう願いは
死生 (新字新仮名) / 幸徳秋水(著)
それで尚(いまだ)に妻も娶(めと)らず、こつ/\として自然哲學の爲に貢獻しようとしてゐる。一面からいふと、無味乾燥な、極めて沒趣味な生活をしてゐるものと謂はなければならぬ。
解剖室 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
満袖(まんしゆう)啼痕血痕に和す 冥途敢て忘れん阿郎の恩を 宝刀を掣将(とりも)つて非命を嗟(さ)す 霊珠を弾了して宿冤(しゆくえん)を報ず 幾幅の羅裙(らくん)都(すべ)て蝶に化す 一牀繍被(しゆうひ)籠鴛(ろうえん)を尚(した)ふ 庚申山下無情の土 佳人未死の魂を埋却す
八犬伝談余 (新字新仮名) / 内田魯庵(著)
田文(でんぶん)既(すで)に死(し)して、公叔(こうしゆく)、相(しやう)と爲(な)る。((公叔))(九三)魏(ぎ)の公主(こうしゆ)に(九四)尚(しやう)し、而(しかう)して呉起(ごき)を害(い)む。公叔(こうしゆく)の僕(ぼく)曰(いは)く、『起(き)は(九五)去(さ)り易(やす)し』と、公叔(こうしゆく)曰(いは)く、『奈何(いかん)せん』と。
主(しゅ)に呼ばわれたる爾(なんじ)ら、爾らのいかなるものなるやを考えみよ。肉よりすれば、爾らのうち多くの賢き者なく、多くの強き者なく、多くの尚(たか)き者あるなし。
一、人、古今に通ぜず、聖賢を師とせざれば、則ち鄙夫(ひふ)のみ。書を読み友を尚(たっ)とぶは君子の事なり。
吉田松陰 (新字新仮名) / 徳富蘇峰(著)
尚(また)、其外に、俯向(うつむけ)になって居る上面、即ち背中や腰の部分に、火傷で剥(む)けた所がありますネ、其地肌に暗褐色の網目形が見えます。
越後獅子 (新字新仮名) / 羽志主水(著)