“ナホ”のいろいろな漢字の書き方と例文

ひらがな：なほ

語句	割合
直	42.9%
尚	28.6%
修正	14.3%
猶	14.3%

直

氣短く思はないで、直（ナホ）く明（アカ）く淨（キヨ）く力強い歌を産み出す迄の、あさましい「妣（ハヽ）の國（クニ）」の姿を見瞻つて、共にあくうざずの叫びを擧げて頂きたい、と願ふのです。

茂吉への返事 (旧字旧仮名) ／ 折口信夫(著)

尚

骨の節々の挫けるやうな、疼（ウヅ）きを覚えた。……そうして尚（ナホ）、ぢつと、——ぢつとして居る。射干玉（ヌバタマ）の闇。

死者の書 (新字旧仮名) ／ 折口信夫(著)

修正

しかし台詞は、今尠し鴈治郎と打合せて修正（ナホ）して貰つたらどうだつたらう。非常によく調和した所とまるで江戸ツ児になつた所とがある。八右衛門といふのは、決して啖呵をきる様な質ではない。

封印切漫評 (新字旧仮名) ／ 折口信夫(著)

猶

コノ四国ハ、二十年余ノ兵乱ニ因（ヨ）ツテ、民屋（ミンヲク）ハ兵火ニ罹（カカ）リ、村里（ソンリ）ノ業ハ破レ、田野ハ芒草（バウサウ）ニ蔽（オホ）ハレ、五年三年ノ間ハ、猶（ナホ）、耕農モ整ハズ、五穀ノ満ツル日モナカラン。

新書太閤記：11 第十一分冊 (新字新仮名) ／ 吉川英治(著)