“好尚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
こうしょう45.5%
このみ31.8%
コノミ13.6%
かうしやう9.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こういう物に対する好尚こうしょうと知識のきわめて少ない自分は、反物や帯地やえりの所を長い時間引き回されるのはかなりに迷惑である。
丸善と三越 (新字新仮名) / 寺田寅彦(著)
繁々しげしげとその喫茶店の土壇に坐るようになったのは、その店が学校の通路にあったという都合ばかりではなく、「墓地展望亭」というその名の好尚このみの中に、なんとなく
墓地展望亭 (新字新仮名) / 久生十蘭(著)
土を積んで、石に代へた垣、此頃言ひ出した築土垣ツキヒヂガキといふのは、此だな、と思つて、ぢつと目をつけて居た。見る/\、さうした新しい好尚コノミのおもしろさが、家持の心を奪うてしまつた。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
芭蕉もあらゆる天才のやうに時代の好尚かうしやうを反映してゐることは上に挙げた通りである。その著しい例の一つは芭蕉の俳諧にある鬼趣きしゆであらう。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)