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好尚
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このみ
ふりがな文庫
“
好尚
(
このみ
)” の例文
繁々
(
しげしげ
)
とその喫茶店の土壇に坐るようになったのは、その店が学校の通路にあったという都合ばかりではなく、「墓地展望亭」というその名の
好尚
(
このみ
)
の中に、なんとなく
墓地展望亭
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
けれども
時節柄
(
じせつがら
)
に
頓着
(
とんじゃく
)
なく、当人の
好尚
(
このみ
)
を示したこの
一色
(
ひといろ
)
が、敬太郎には何よりも
際立
(
きわだ
)
って見えた。
彼岸過迄
(新字新仮名)
/
夏目漱石
(著)
椅子テーブルの如き家具類にしても相当に心を払い、クロース、食器、掛紙、紙袋等、何かしら私たちの気持を含ませ、自ずとそこには一つの
好尚
(
このみ
)
が現れている筈です。
一商人として:――所信と体験――
(新字新仮名)
/
相馬愛蔵
、
相馬黒光
(著)
土を積んで、石に代えた垣、此頃言い出した
築土垣
(
つきひじがき
)
というのは、此だな、と思って、じっと目をつけて居た。見る見る、そうした新しい
好尚
(
このみ
)
のおもしろさが、家持の心を奪うてしまった。
死者の書
(新字新仮名)
/
折口信夫
(著)
それでは、
儂
(
わし
)
が伸子に愛を求めたのを発見されたために、持分を失うまいとして、グレーテさんを殺したのだ——と。
莫迦
(
ばか
)
な、それは
貴方
(
あんた
)
の自分勝手な
好尚
(
このみ
)
だ。貴方は、歪んだ空想のために、常軌を
黒死館殺人事件
(新字新仮名)
/
小栗虫太郎
(著)
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それにしても、緋色繻珍の褥の上におさまって、横柄な声で、おいおい、というと、酒肴の
好尚
(
このみ
)
は望みのまま、打てば響くといった工合に、なんなりと御下命に応ずるというのは、おもしろい。
顎十郎捕物帳:16 菊香水
(新字新仮名)
/
久生十蘭
(著)
見る/\、さうした新しい
好尚
(
このみ
)
のおもしろさが、家持の心を奪つた。
死者の書:――初稿版――
(新字旧仮名)
/
折口信夫
(著)
“好尚”の意味
《名詞》
嗜好。好み
流行。流行り。
(出典:Wiktionary)
好
常用漢字
小4
部首:⼥
6画
尚
常用漢字
中学
部首:⼩
8画
“好”で始まる語句
好
好奇
好事家
好事
好加減
好悪
好奇心
好々爺
好誼
好餌