“儂”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
わし56.5%
31.5%
われ3.3%
わたし2.2%
2.2%
のう1.1%
あたし1.1%
おい1.1%
おら1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「おう、よかろとも! わしでよかったらお役に立てさせてもらおう。そんなことで皆さんの御便宜が得られるならお易い御用じゃ!」
ナリン殿下への回想 (新字新仮名) / 橘外男(著)
「なにが、無態だ。なんじらの馬鹿げた迷妄を、の勇をもって、ましてくるるのがなんで無態か。鍛冶かじを呼んで、くさりを切らせろ」
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
茶店の老婆子われを見て慇懃いんぎん無恙むやうを賀し且春衣しゅんい
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
わたしはおかしい所へ行ったの、どこおかしい所ッて、写真さ、撮影とって来たのお見せなと云えば、まだ来ないワ先のがあったか知らんと紙入を取出し
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
茶店の老婆子われを見て慇懃いんぎん無恙むやうを賀し且春衣しゅんい
俳人蕪村 (新字新仮名) / 正岡子規(著)
ああこれを思い、彼を想うて、うた潸然さんぜんたるのみ。ああいずれの日かのうが素志を達するを得ん、ただ儂これを怨むのみ、これを悲しむのみ、ああ。
妾の半生涯 (新字新仮名) / 福田英子(著)
今もし試みにその腹をいたら、鬼が出るか仏が出るか、何の何の、鬼でもない仏でもない、「あらあたしのではお厭なの」、それあの花笄はなこうがいの小歌が今日見た水車の裾模様のまゝで出るのだ。
油地獄 (新字新仮名) / 斎藤緑雨(著)
「あははは、おいらの方言なまりでな、つまり天狗岩の事だ。御存じだんべえが」
天狗岩の殺人魔 (新字新仮名) / 山本周五郎(著)
阿爺おとッつぁんおらこのしまやァだ」と、毎々阿娘おむすの苦情が出る。其等の車が陸続として帰って来る。東京場末の飯屋めしやに寄る者もあるが、多くは車を街道に片寄せて置いて、木蔭こかげで麦やひえの弁当をつかう。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)