“好悪”のいろいろな読み方と例文
旧字:好惡
読み方割合
こうお76.6%
よしあし12.8%
かうを6.4%
こうあく2.1%
すききらひ2.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
こんな顔ぶれを集めての催しである上に、主人の松雲は相変わらずの温顔で、客に親疎を問わず、好悪こうおを選ばずと言ったふうの人だ。
夜明け前:04 第二部下 (新字新仮名) / 島崎藤村(著)
平生ふだん草をしげらして、春秋の彼岸や盆に墓掃除に来るのも、農家らしくてよい。墓地があまりにキチンとして居るのも、好悪よしあしである。と思うので、一向構わずに置く。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
更に人格の深処に根ざした、我々が一生の一大事である。純を尊び雑をいやしむのは、好悪かうを如何いかんを超越した批判ひはん沙汰さたに移らねばならぬ。
雑筆 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
しかし暗夜は暗夜の徳あって、孟子もうしのいわゆる「夜気やき」は暗黒のたまものである。いにしえの学者の言に、「好悪こうあくりょう夜気やききざす」と。
自警録 (新字新仮名) / 新渡戸稲造(著)
作家と絵の出来栄できばえについて何の好悪すききらひも持たない今の成金のなかには、眼を閉ぢて番組プログラムを押へるとか、又は従来これまで自分と縁起のよかつた、25とか73とかの番号に当つてゐるのを捜すとかして