好尚かうしやう)” の例文
芭蕉もあらゆる天才のやうに時代の好尚かうしやうを反映してゐることは上に挙げた通りである。その著しい例の一つは芭蕉の俳諧にある鬼趣きしゆであらう。
芭蕉雑記 (新字旧仮名) / 芥川竜之介(著)
自分じぶん氣晴きばらしや保養ほやうや、娯樂ごらくもしくは好尚かうしやういてゞすら、斯樣かやう節儉せつけんしなければならない境遇きやうぐうにある宗助そうすけが、小六ころくためつくさないのは、つくさないのではない、あたまつく餘裕よゆうのないのだとは
(旧字旧仮名) / 夏目漱石(著)