“其方”のいろいろな読み方と例文
読み方(ふりがな)割合
そち25.7%
そなた20.8%
そのほう14.9%
そっち11.9%
そつち9.6%
そちら7.9%
そのはう4.3%
そのかた1.7%
オモト1.0%
おもと0.7%
(他:5)1.5%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
“其方”を含む作品のジャンル比率
芸術・美術 > 演劇 > 大衆演芸83.9%
文学 > 日本文学 > 小説 物語7.8%
文学 > 日本文学 > 詩歌0.8%
(注)比率=対象の語句にふりがなが振られている作品数÷各ジャンルの合計の作品数
「これ、其方そちごとき者でも、生ある以上、動物の本能といたして、日一刻も長生きしたいと願うであろうナ、どうじゃ……」
丹下左膳:02 こけ猿の巻 (新字新仮名) / 林不忘(著)
げるぞ六三ろくさやしき立退たちのいてれ、れもあくまで可愛かあゆ其方そち
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
小親はうしろむきて其方そなたを見たる、窓少しきたりしが、見たるまま閉めむともせで、また此方こなたに向きぬ。
照葉狂言 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
跫音を聞たばかりで姿を見ずとも文三にはそれと解ッた者か、先刻飲込んだニッコリを改めて顔へ現わして其方そなたを振向く。
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
其方そのほうが却つて迷惑になる訳だから、骨惜ほねおしみをせずに今一寸ちよつと一所につて呉れたらからう。
それから (新字旧仮名) / 夏目漱石(著)
かすか唸声うなりごえが左の隅に聞えたので、彼は其方そのほうへ探って行くと、一枚の荒莚あらむしろが手に触れた。
飛騨の怪談 (新字新仮名) / 岡本綺堂(著)
己の事を云やア他人ひとが嫌がって居るくれえだからナ、其方そっち強身つよみよ、さア兄弟分きょうでいぶんの固めをして
真景累ヶ淵 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
と暫く其方そっちを見送って居ましたが、何時まで立ってもられませんから、徐々そろ/\と門の中へ入りました。
「ああ、今其方そつちへ行くから。——さあ、客が有るのだ、好加減に帰らんか。ええ、放せ。客が有ると云ふのにどうするのか」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
しかういふものか此時このときばかり、わたしこころめう其方そつち引付ひきつけられた。
虚弱 (旧字旧仮名) / 三島霜川(著)
此樣こんつても其方そちらへの義理ぎりばかりおもつてなさけないこと
うつせみ (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
其方そちらに思ひよりも有あらば言つて見てくれとてくるくるとそりたるつむりを撫でて思案にあたはぬ風情
うつせみ (新字旧仮名) / 樋口一葉(著)
しやくになつたときですらもあいちやんは、おくしながら其方そのはうあるいてきました
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
ナニ心配する事はない、コレ井上ゐのうへ此所これい、ついで其方そのはうつかはすから。
華族のお医者 (新字旧仮名) / 三遊亭円朝(著)
若子さんは可怖い物見たさと云った様な風をなすって、口も利かないで、其方そのかたを見て居らしッたのでした。
昇降場 (新字新仮名) / 広津柳浪(著)
盲者めくらたにつきおとすやうなことあそばす、神樣かみさまといふのですかなんですか、其方そのかたじつうらめしい
この子 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
其方オモトは、この姫様こそ、藤原の氏神にお仕へ遊ばす、清らかな常処女トコヲトメと申すのだ、と言ふことを知らぬのかえ。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
其方オモトは、この姫樣こそ、藤原の氏神にお仕へ遊ばす、清らかな常處女トコヲトメと申すのだ、と言ふことを知らぬのかえ。
死者の書 (旧字旧仮名) / 折口信夫釈迢空(著)
其方おもとは、この姫様こそ、藤原の氏神にお仕え遊ばす、清らかな常処女とこおとめと申すのだ、と言うことを知らぬのかえ。
死者の書 (新字新仮名) / 折口信夫(著)
其方おもとは、この姫様こそ、藤原の氏神にお仕へ遊ばす清らかな常処女とこをとめと申すのだと言ふことを知らぬかえ。
死者の書:――初稿版―― (新字旧仮名) / 折口信夫(著)
隨つて、其昔「おめえ」とか「其方そご」とか呼び慣してゐた村の人達も、期せずして皆「お前樣めえさま」と呼んだ。
天鵞絨 (旧字旧仮名) / 石川啄木(著)
随つて、其昔「おめえ」とか「其方そご」とか呼び慣してゐた村の人達も、期せずして皆「お前様めえさま」と呼んだ。
天鵞絨 (新字旧仮名) / 石川啄木(著)
縫「実はたった一人のいもとで、わたくしが力に思っていました其の者が、随分丈夫なたちでございましたが、加減が悪くって、其方それへ泊りがけに参って居りまして、看病を致してやったり、種々いろ/\の事がありまして大分だいぶ遅くなりました、もっともお綿入でございますから、だ早いことは早いと存じまして」
菊模様皿山奇談 (新字新仮名) / 三遊亭円朝(著)
それからねいっそのこと針仕事の方が宜いかと思って暫時しばらく局を欠勤やすんでやって見たのですよ。しかし此頃に成って見ると矢張仕事ばかりじゃア、有る時や無い時が有って結極つまりが左程の事もないようだし、それに家にばかりいるとツイ妹や弟の世話が余計焼きたくなって思わず其方それに時間を取られるし……ですから矢張半日ずつ、局に出ることに仕ようかとも思って居たところなんですよ。
二少女 (新字新仮名) / 国木田独歩(著)
「や——旦那だんな、——旦那だんなでがせう。其方むかふながら。まねかつしやるは。」
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)