“其方退”の読み方と例文
読み方割合
そっちの100.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
五十円で買われて来た市川某尾上某の一座が、団十菊五芝翫しかん其方退そっちのけとばかり盛に活躍する。お米は近眼の彼には美しく見えた。
みみずのたはこと (新字新仮名) / 徳冨健次郎徳冨蘆花(著)
熱が三日も続くと、山下さんは会社の仕事を其方退そっちのけにして、診察に立ち会う。
嫁取婿取 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
お勢さん位の年恰好かっこうでこんなに縹致きりょうがよくッて見ると、学問や何かは其方退そっちのけで是非色狂いとか何とかろくな真似はしたがらぬものだけれども、お勢さんはさすがは叔母さんの仕込みだけ有ッて
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)