“そっちの”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
其方除60.0%
其方退40.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
先生から指名された級長は其方除そっちのけにされて、代りに腕力のあるいたずら者が、監督官に任ぜられる。出席簿係り、運動場係り、遊戯係り、と云うような役も出来る。
小さな王国 (新字新仮名) / 谷崎潤一郎(著)
すると先生忽ち見惚れてしまって、茫然自失、運動会は其方除そっちのけで唯々……
ぐうたら道中記 (新字新仮名) / 佐々木邦(著)
お勢さん位の年恰好かっこうでこんなに縹致きりょうがよくッて見ると、学問や何かは其方退そっちのけで是非色狂いとか何とかろくな真似はしたがらぬものだけれども、お勢さんはさすがは叔母さんの仕込みだけ有ッて
浮雲 (新字新仮名) / 二葉亭四迷(著)
そして人のいい夫を其方退そっちのけにして、傭い人を見張ったり、金の貸出方かしだしかた取立方とりたてかたに抜目のない頭脳あたまを働かしていたが、青柳の顔が見えると、どんな時でも彼女の様子がそわそわしずにはいなかった。
あらくれ (新字新仮名) / 徳田秋声(著)