“むかふ”のいろいろな漢字の書き方と例文
語句割合
25.0%
先方12.5%
彼方12.5%
向伏10.0%
前面7.5%
向方5.0%
5.0%
2.5%
其方2.5%
婦人2.5%
対手2.5%
対面2.5%
對手2.5%
對端2.5%
那方2.5%
那裏2.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
一日ぼくしたがへて往來わうらいあるいて居るとたちまむかふから二人の男、ひたひからあせみづの如くながし、空中くうちゆうあがあがりしてはしりながら
石清虚 (旧字旧仮名) / 国木田独歩(著)
わたくし何氣なにげなく衣袋ポツケツトさぐつて、双眼鏡さうがんきやう取出とりいだし、あはせてほよくその甲板かんぱん工合ぐあひやうとする、丁度ちやうど此時このとき先方むかふふねでも、一個ひとり船員せんゐんらしいをとこ
厨房だいどころすみからすみまでけむりで一ぱいでした、公爵夫人こうしやくふじん中央まんなかの三脚几きやくきつてッちやんにちゝましてました、それから料理人クツク圍爐裡ゐろり彼方むかふ
愛ちやんの夢物語 (旧字旧仮名) / ルイス・キャロル(著)
建御雷たけみかづち響きわたらし夏雲やすでに向伏むかふしもつ国原
黒檜 (新字旧仮名) / 北原白秋(著)
付け置かるゝとぞ同じ虫でもかひこの如く人に益し國をとますあればく樹を枯して損を與たふるものありに世はさま/″\なりと獨り歎じて前面むかふを見れば徃來は道惡き爲めに避けてか車の行くを
木曽道中記 (旧字旧仮名) / 饗庭篁村(著)
向方むかふを見ると老人は、もう仕事を終へて桟橋を上つて行く処でした。
晩春の健康 (新字旧仮名) / 牧野信一(著)
いづれの家にても雪は家よりもたかきゆゑ、春をむかふる時にいたればこゝろよく日光ひのひかりを引んために、あかしをとる処のまどさへぎる雪を他処へ取除とりのくるなり。
遊「もうそれも度々たびたびなのでね、むかふは書替をせやうと掛つてゐるのだから、延期料を握つたのぢや今日は帰らん」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「ふう、それは不思議。むかふは気が着かなんだかい」
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
「や——旦那だんな、——旦那だんなでがせう。其方むかふながら。まねかつしやるは。」
続銀鼎 (新字旧仮名) / 泉鏡花泉鏡太郎(著)
婦人むかふは『イヽエ、よねではありません、米は最早もう死んで仕舞ひました、是れは迷つてる米の幽霊です』と云つてかほをそむけて仕舞しまつたさうです、兼吉の言ひますに
火の柱 (新字旧仮名) / 木下尚江(著)
どうせ対手むかふは嗤つてゐるのだから一寸、ホンの一寸した目礼くらゐで自分の所に帰つてゆけば、却々シツクリした気持だつて味はへるやうなもんぢやないか。
私の事 (新字旧仮名) / 中原中也(著)
一時ひとしきりさむさ太甚はなはだしきを覚えて、彼は時計より目を放つとともに起ちて、火鉢の対面むかふなる貫一がしとねの上に座を移せり。こは彼の手に縫ひしを貫一の常に敷くなり、貫一の敷くをば今夜彼の敷くなり。
金色夜叉 (新字旧仮名) / 尾崎紅葉(著)
ういはずと行つてやつて呉れたまへな、對手むかふではう一生懸命になつてるんだから。』
媒介者 (旧字旧仮名) / 徳田秋声(著)
食卓テーブル對端むかふには、武村兵曹たけむらへいそうほか三名さんめい水兵すいへい行儀ぎようぎよくならび、此方こなたには、日出雄少年ひでをせうねんなかはさんで、大佐たいさわたくしとがみぎひだりかたならべて、やが晩餐ばんさんはじまつた。
エヒミチはまどところつてそとながむれば、はもうとツぷりとてゝ、那方むかふ野廣のびろはたくらかつたが、ひだりはう地平線上ちへいせんじやうより、いましもつめたい金色こんじきつきのぼところ病院びやうゐんへいから百歩計ぽばかりのところ
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)
『もう一つてろ!』那裏むかふでニキタのこゑ。『もう一つてろ!』
六号室 (旧字旧仮名) / アントン・チェーホフ(著)