“船員”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
せんいん37.5%
せんゐん12.5%
のりくみ12.5%
みんな12.5%
ボーイ12.5%
マドロス12.5%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
トーマスは船員せんいんの話をききながらも、まわりの物音ものおとに気をくばっていた。かすかな風の動きでも、ききのがさないようにしていた。
さてまた、弦月丸げんげつまる沈沒ちんぼつ間際まぎわに、船長せんちやうをはじめ船員せんゐん一同いちどう醜態しゆうたいは、ひとおどろいからざるなく、短氣たんき武村兵曹たけむらへいそうひからして
「駄目だよ。ウチの船長おやじは会社の宝物ほうもつだからな。チットぐれえの気紛きまぐれなら会社の方で大目に見るにきまっている。船員のりくみだって船長おやじが桟橋に立って片手を揚げれや百や二百は集まって来るんだ」
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
「だからよ。船員みんなは小僧を見付みつけ次第タタキ殺して船霊様ふなだまさまきよめるって云ってんだ。汽鑵かまへブチ込めやあ五分間で灰も残らねえってんだ」
難船小僧 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
……というのは元来、新嘉坡シンガポールあたりで投げ出されている船員ボーイろくなものが居よう筈がなかった。
幽霊と推進機 (新字新仮名) / 夢野久作(著)
ときどき、外国の船員マドロスが、影と言葉を置き去りにして、闇の中へ沈没しながら紛れてしまふ。
海の霧 (新字旧仮名) / 坂口安吾(著)