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『海の霧』
ふりがな文庫
『
海の霧
(
うみのきり
)
』
波の上に夜が落ちる。海に沿ふた甃の路に靄の深い街燈の薄明り、夜の暗色と一緒に、噎つぽい磯の匂ひが、急にモヤモヤした液体のやうに、灯のある周囲に浮きながら流れはじめる。ときどき、外国の船員が、影と言葉を置き去りにして、闇の中へ沈没しながら紛れ …
著者
坂口安吾
ジャンル
文学 > 日本文学 > 小説 物語
初出
「文藝春秋 第九年第九号」1931(昭和6)年9月1日
文字種別
新字旧仮名
読書目安時間
約19分(500文字/分)
朗読目安時間
約31分(300文字/分)
作品に特徴的な語句
弄
(
いろ
)
首
(
うなじ
)
骰子
(
ダイス
)
一瞬
(
ときのま
)
空洞
(
カラッポ
)
船員
(
マドロス
)
虚構
(
みせかけ
)
語彙
(
ボキャブラリイ
)
親方
(
マスタア
)
識別
(
みさかい
)
身動
(
みじろぎ
)
掬
(
むす
)
徒事
(
ただごと
)
滴
(
しずく
)
饒舌
(
しゃべり
)
太洋
(
わたつみ
)
小
(
ち
)
弛
(
たゆ
)
顔貌
(
かおつき
)
瞬間
(
とき
)
溝
(
どぶ
)
灯
(
あかり
)
海風
(
うみかぜ
)
瞿曇
(
こども
)
甃
(
いし
)
稚児
(
おさなご
)
航跡
(
ウエーキ
)
欄干
(
てすり
)
霖雨
(
ながあめ
)
斯
(
こ
)
孤独
(
ひとり
)
夜
(
よる
)
噎
(
むせ
)
何故
(
なにゆえ
)
乾涸
(
ひか
)
衣嚢
(
かくし
)
蟇
(
がま
)
零
(
こぼ
)
誰何
(
すいか
)
跫音
(
あしおと
)
銅羅
(
どら
)
間
(
ま
)
闌
(
た
)
齲歯
(
むしば
)
音
(
ね
)
頭
(
かしら
)
顳顬
(
こめかみ
)
黴
(
かび
)
一塊
(
ひとかたまり
)
欠伸
(
あくび
)
一条
(
ひとすじ
)
一瞬
(
ひととき
)
三月
(
みつき
)
何故
(
なぜ
)
偸
(
ぬす
)
周囲
(
まわり
)
夜毎
(
よごと
)
息差
(
いきざし
)
扼腕
(
やくわん
)
最早
(
もはや
)
機勢
(
はずみ
)
罅
(
ひび
)
止
(
や
)
汚点
(
しみ
)
泌
(
し
)
深深
(
ふかぶか
)
潮
(
うしお
)
畢
(
おわ
)
真昼
(
まひる
)
空洞
(
うつろ
)
窶
(
やつ
)
紅紅
(
あかあか
)
縺
(
もつ
)