“罅”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
ひび77.8%
ひゞ8.9%
3.3%
3.3%
2.2%
さけめ1.1%
すきま1.1%
われめ1.1%
ヒビ1.1%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
乾くと、すぐひびがは入った。父は夕方になると、その前に立って、丁寧にその罅を塗りつぶしていた。するとまたすぐ罅がは入った。
九谷焼 (新字新仮名) / 中谷宇吉郎(著)
おなじく、ふかひゞのはいつた肉體からだをもつてゐるわたしは、これからうみかうとしてゐたので、一つはしばらく先生せんせいにもおかゝれまいとおもつて。
ちるちる・みちる (旧字旧仮名) / 山村暮鳥(著)
以て戦国に遠からぬ時代の人心にうつたへたる如き、概して言へば不自然アンナチユラリズム過激ヱンサシアズムとは、この時代の演劇にく可からざる要素なりしとぞ。
徳川氏時代の平民的理想 (新字旧仮名) / 北村透谷(著)
冬の田の深田ふけだの氷びわれて月の夜頃はよく光るなり
白南風 (旧字旧仮名) / 北原白秋(著)
崖のこっち側と向ふ側と昔は続いてゐたのでせうがいつかの時代に裂けるかれるかしたのでせう。霧のあるときは谷の底はまっ白でなんにも見えませんでした。
(新字旧仮名) / 宮沢賢治(著)
黄金こがねの外はいづこにもさけめ生じて涙したゝり、あつまりてかのいはやを穿ち 一一二—一一四
神曲:01 地獄 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
用なきくぼみをばめ、いらぬすきまをば塞ぎ、上に草をけば、家すでに成れり。我牧者の家は丘の上にありて兩層あり。せばき戸口なるコリントスがたの柱は、當初墳墓を築きしときの面影なるべし。
我等近づき、一の場所にいたれるとき、さきにわが目に壁を分つわれめに似たる一のひまありとみえしところに 七三—七五
神曲:02 浄火 (旧字旧仮名) / アリギエリ・ダンテ(著)
・冬曇の大釜のヒビ(崇福寺)
行乞記:03 (二) (新字旧仮名) / 種田山頭火(著)