“隙”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すき57.8%
ひま32.2%
6.6%
すか1.0%
げき0.7%
いとま0.4%
すきま0.4%
0.1%
あいだ0.1%
あひ0.1%
すけき0.1%
すさ0.1%
0.1%
シマ0.1%
スキ0.1%
(注)作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
「それじゃ、帰り道にあの原始林にかかったら、すきを見て馬車から飛び降りるといいや。そして引っ返せば、ちょうどこの次の汽車に間に合うから」
恐怖城 (新字新仮名) / 佐左木俊郎(著)
その皮の水鉄砲。小児こどもは争って買競かいきそって、手のなまぐさいのをいといなく、参詣さんけい群集のすきを見ては、シュッ。
茸の舞姫 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
真昼間まっぴるま、向う側からそっすかして見ると、窓もふすま閉切しめきつて、空屋に等しい暗い中に、破風はふひまから
処方秘箋 (新字旧仮名) / 泉鏡花(著)
八五郎が止めるひまもありませんでした。春日邦之助屋敷へ乘り込んで來た御目付椎名近江守行列の眞ん前に、錢形平次眞つ直ぐに飛び出したのです。
何時いつよりはやにはにかけりれば、若樣わかさま、とかさずびて、笑顏ゑがほをまづする庭男にはをとこ
暁月夜 (旧字旧仮名) / 樋口一葉(著)
いつのまにか、襖の境が、一寸ほどいて、外の星明りが針金のようにいている。そこの蔭から、どかどかッと、廊下へ向って、誰か逃げた。
牢獄の花嫁 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
阿Qは意外のことにぶっつかってわけもなく面喰った。尼は彼の出鼻をへし折ってすかさず門を閉めた。阿Qはすぐに押し返したが固く締っていた。もう一度叩いてみたが返辞もしない。
阿Q正伝 (新字新仮名) / 魯迅(著)
三郎兵衛は、ふと、浪路が、うつむいて、白い細い指先で、こめかみを押えるのを見ると、すかさず言いかけた。
雪之丞変化 (新字新仮名) / 三上於菟吉(著)
姦言かんげんかざり、近事きんじり、時勢を窺伺きしし、便べんはしげきに投じ、冨貴ふうきを以て、志とす。
運命 (新字新仮名) / 幸田露伴(著)
そのうちに敵にはひとつの“げき”——つまり弱点——があることを知ったのが勝因だった。
新・水滸伝 (新字新仮名) / 吉川英治(著)
爲五郎などの連絡をおそれて、助手も下つ引も誘ふいとまが無かつたのです。
彼は片手でいとまを命じて、また書き物にとりかかった。
松の袖垣すきまあらはなるに、葉は枯れてつるのみ殘れるつたえかゝりて、古き梢の夕嵐ゆふあらし、軒もる月の影ならでは訪ふ人もなく荒れ果てたり。
滝口入道 (旧字旧仮名) / 高山樗牛(著)
又作は近辺あたりを見返ると、往来はぱったり止まって居りますから、何かの事を知った此の車夫しゃふけて置いては後日ごにちさまたげと、車夫のすきまうかゞ
と、彼の左側に居たレオは、突然ぬつくと立ち上つたが、煙を出すために少しばかりけて置いた戸の隙間からすり抜けて外の方へ出て行つた。
俺は先刻から仰向あおむけに寐ころんだまま、木の葉のあいだからのぞく星どもを見上げている。
山霧と落葉松のあひから、大股に。
独楽 (新字旧仮名) / 高祖保(著)
「光に」の「に」という助詞は此歌の場合には注意していいもので、「み空ゆく月の光にただ一目あひ見し人し夢にし見ゆる」(巻四・七一〇)、「玉だれの小簾をすすけきに入りかよひね」(巻十一・二三六四)
万葉秀歌 (新字新仮名) / 斎藤茂吉(著)
「それからこれは狼の話とは別ですがね、お絹は近頃轟の三次に愛想を盡かして、けるやうにして居たと言ひますが、突つ込んで調べて見ると去年の暮あたりから、佐久間町の小間物やで丸屋の伜勇三といふ、飛んだ業平なりひら男とねんごろになり、間がなすさがな逢引などをして居たさうですよ」
が、あわただしく刀を拾うと、何を思うも無さそうに、ギラリと冷かに抜いて、鞘を棄ててひっさげたのである。
日本橋 (新字新仮名) / 泉鏡花(著)
フン! 他人フト辛口カラグヂきグシマネ自分のめしの上のハイホロガネガ。
地方主義篇:(散文詩) (旧字旧仮名) / 福士幸次郎(著)
風がウナつて過ぎたと思ふと、其高いスキから、どつと吹き込んで来た。
死者の書 (新字旧仮名) / 折口信夫(著)