“隙虚”のいろいろな読み方と例文
読み方割合
すきま75.0%
げききょ25.0%
(注) 作品の中でふりがなが振られた語句のみを対象としているため、一般的な用法や使用頻度とは異なる場合があります。
その次の瞬間に視線を投げる自分との間の隙虚すきまに、画布が寂かにすべり入り、その切断を充たさんとするとも考えられるのである。
自分が自分より隔てられたる隙虚すきまに正しく画布を挿し入るることは、地上の最も困難なる使命の一つであるとともに、多くの苦難をそれは用意する。
絵画の不安 (新字新仮名) / 中井正一(著)
人間は、自分が見失っていたみずからの方向を、カットとカットの切断の隙虚げききょの中に撃発し復活するのである。社会的矛盾と欠乏を媒介として、みずからの本質を明かるみにもたらすのである。
美学入門 (新字新仮名) / 中井正一(著)